|
||||||||||
|
||||||||||
|
||||||||||
エニシダ属は、枝に棘はない。常緑性のものもあるが落葉性のものが多い。低木で、葉は掌状の3小葉をもつ、 花の多くは黄色、旗弁は反り返って立つ。雄蕊は虫が花に触れると急に内側に巻き込む。エニシダ属は[Ge- nista]属とよく似ているそうである。種子の臍部分に突起があり、花弁が完全に分かれている事で区別される そうである。 エニシダは、ヨーロッパ原産。北アメリカでは導入されたものが野生化している。高さは3メートルほどになる低木。 枝は細く濃い緑色で稜がある。葉は常緑で倒卵形または倒披針形。長さ1センチ前後の3出複葉であるが、枝 の先端部では単身複葉になる。花の付く枝では、側小葉が退化して頂小葉だけになる。エニシダは、ほうき状に 分枝する落葉小低木で私見では締まりが無いと思う。枝は濃い緑色で常緑性に見えるが落葉性のようである。 枝先は弓なりに垂れ下がっている。鑑賞用として栽培されているが、砂防工事にも使われる。それに伴い逸出し て野生化する物も多いそうである。 エニシダは、普通黄花のものが多いが、乳白色、紅紫色のもの、園芸種には青銅色、深紅色もあるそうだ。萼は 普通鐘状で先端は2唇形で、雄蕊は10個あるが合着して筒状になる。果実は扁平な豆果で特別変わった形で はない。5月前年枝の葉腋に2センチの黄色の花を1〜2個開くとある。雄蕊は10個で長短があり、下側9個は 合着している。雄蕊は長さ2.5センチと長く竜骨弁の間にあるが、ハナバチ類が止まるとその重みで花弁が開き、 雄蕊が弾けてハチを巻きこみ花粉の受け渡しをするとある。種小名の[scoparius]は、ほうき状の意味とある。 ●ホホベニエニシダ[‘Andreanus’] 異名[C. scoparius var. andreanus (Puiss.) Dipp. 、Genista andreana Puiss.]=翼弁のみが暗赤色となる珍しい花を咲かせるので、珍重されるそうである。 出典・参考文献 ●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館 ●『園芸植物大事典 1』 小学館 ●『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社 ●『山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花2』 山と渓谷社 ●『山渓カラー名鑑 日本の樹木』 山と渓谷社 ☆花の詩メモ☆ エニシダは落葉性小低木とする図鑑と常緑とする図鑑があり、どちらが正しいのか調べてみなければならないと 思う。手持ちの図鑑では『園芸植物大事典 1』以外すべて落葉低木となっている。 特別珍しい花木ではないが、全く関心が無かった訳でもないのに、冬の状態を全く観察したことが無かった事に 我ながら驚きである。 小さい頃に、黄色の花が枝にびっしり咲いていた記憶。しかし、子供心に好きな花では無かった。黄色が好きで はなかったが、実家近くの山裾野でよく見掛けた記憶がある。写真のエニシダは、我が家の近くにある神社の境 内に植栽されているもの。境内の坂道に数本植栽されている。果実の撮影をしに出かけた事はあるが、冬に落 葉しているのか、常緑なのか全く記憶にない。 隣町で見たもので、ベニバナエニシダ(該当する品種名が無い・・・・。)が植えられていて、けっこう綺麗であった。 |
*画像転載禁止*
(2段)まだ虫の入らない花。竜骨弁が閉じており、雄蕊はまだ翼弁の中にある。 花の大きさは2センチほど、葉がとても小さく見える。 (3段)虫の入った花。翼弁も左右に開き、竜骨弁から長い雄蘂が飛び出ている。 虫が入ると雌蕊は内側に巻き込む。雌蕊には毛が見える。 雄蘂も同時に巻き込むのだろうか? (4段)葉は普通3小葉から生る。 葉の両面、葉柄にも開出した毛が見える。 (5段)枝先が弓なりになっているのが伺える。 枝は稜があり、刺や毛は確認できない。 |
||
種別(え) 科別(ま) FLORA HOME | Last up date 06・10・30 | 広島県 |
Copyright (c) 2006 hananouta All Rights Reserved