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エノキグサ属は一年草または小低木がある。400種以上の種類を含み、数個の亜属に分けられるそうだ。雄花 は小さく雄蕊は8〜多数ある。雌花は雄花の基部につくか独立した花序をつくり、花序全体が葉状の総苞で包ま れるそうである。 エノキグサの葉は卵形か卵状披針形で、葉縁は鋸歯があり両面ともに無毛か伏毛を散生する程度である。全体 に深緑色、赤みを帯び他ものもある。葉の形や質がエノキの葉に似ているが、葉の形や毛の量などは変化が多 いそうである。総苞は三角状卵形で果期には10〜15ミリ、内に熟した刮ハを包むとある。ミガサソウの名は、 この総苞の形を編笠にたとえたものである。畑や道端等でふつうに見掛ける植物である。 ●ビロードエノキグサやナガバエノキグサ[var. glareosa (Rupr.] Nakai]等の変種との分類は、中間的なもの もあり、専門家でも迷うそうである。 ●ビロードエノキグサ[f. velutina (Honda) Ohwi] =茎には上向きに曲がった毛が密生し、葉の脈上には長 斜上毛、脈間には立細毛があり、ビロード状の手触りとある。葉の形状は卵型で先端が然程尖らないとある。 ●ナガバエノキグサ=茎に立った毛が密生。花全体に小さく全体に同形同大。基部の枝は主茎に直角にでる。 ●ホソバエノキグサ[var. lanceolata Hayata]=葉の細長いタイプ。 出典・参考文献 ●『原色日本植物図鑑 草本編U 離弁花類』 北村四郎・村田源 共著 保育社 ●『日本の野生植物 草本U 離弁花』 平凡社 ●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館 ●『山渓ハンディ図鑑 1 野に咲く花』 山と渓谷社 ☆花の詩メモ☆ エノキグサは在来種の一年草で、畑の縁や道路端で良く見かけるし、我が家の庭の隅や花壇二生えていること がある。今回このサイトを仕上げるにあたり、画像を選択していると茎が伏毛のタイプと開出毛のタイプがあり、 葉を斜にして見ると毛がよく目立つ。若しかすると毛の多いビロードエノキグサではと思ってもみたが、葉の形状 や葉の脈間の毛の様子からエノキグサと同定した。いろいろ迷いながら、エノキグサに関する詳細な画像を撮影 するまでは、ついつい07年に持ち越しとなっていた・・・・。 |
*画像転載禁止*
(2段)上の球形の部分は刮ハ(雌)。下の部分は雄花序。 この様な形のものも時に見かける。
(1段)葉は瑞々しく無毛に見える。上部の葉は大きく、7〜8センチ。 (2段)右側は茎。左側は葉柄。 伏毛が白く見えていた。右側は葉状苞。雄花が見える。 (3段)上部の茎や葉柄に長い毛があった。 (4段)葉表。葉縁には鋸歯がある。 先端は自然細くなり、基部は少し丸みを持つ。 (5段)葉表。脈上にも脈間にも開出毛がある。 (6段)葉裏。葉脈がよく目立つ。 (7段)葉裏の拡大。この葉は脈上に毛はあるが、あまり目立たない。
(1段)葉先は細長く尖っていない様に見えた。茎には開出毛が目立っていた。 (2段)雌花。緑色の子房には、いぼ状突起があリ毛がある。 細かく深裂した柱頭。雄花序が下についているタイプ。 (3段)葉状にみえる総苞は、編笠に例えられアミガサソウの別名の由来。 緑色のいぼ状突起が見える子房は、3室からなる果実で刮ハ。後方は雄花序。 花粉は下の編笠状総苞に落下して受粉する仕組みだそうだ。 (4段)雄花序。赤く見える部分は、膜質の花皮が4個。雄蘂は8個ある。 (5段)葉裏。脈上の毛はよく目立つ。 (3段)茎、葉柄、葉裏の脈には特に目立つ毛がある。 脈間に毛は確認できない。 |
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