ヒメミソハギ
ミソハギ科 ヒメミソハギ属
 
 学名 Ammannia multiflora
ヒメミソハギは一年草。水田の縁でよく見かける。

本種とホソバヒメミソハギを比べると、其の花の小ささが判る。
萼は壷状で4稜がある。小花柄も有る様に思えるが・・。『神奈川県植物誌』による
と、葉腋に花を数個付け、殆ど柄は無い。小さな花弁4個、刮ハは球形・・・・とある
が、文面から小花柄とも取れるし、葉柄の事とも取れて判り難い・・・???

本誌では花弁の色は淡紅紫色とある。淡いピンク色で見た目には白に見える。肉
眼では、1ミリそこそこの花も蕾も良く判らないが写真で拡大すると、小さな小さな
白く見える淡いピンクの花弁が4個と、黄色い葯の付いた雄蘂が4個確認できる。

果実は刮ハ。2ミリ前後の球形で赤褐色をしている。萼から半分以上覗いている。
種子は観察していない。

葉は広披針形の単葉、基部は耳たぶ状に張り出し茎を抱いている。葉の幅は1セ
ンチ程度で葉の中間辺りが一番広い。

茎には4稜が有り、僅かに翼が有る物も有る。

細身の固体から、各葉腋より沢山分枝している固体まである。


*画像転載禁止*


ヒメミソハギ=03・9・29


≪其の1≫ 

ヒメミソハギ=06・10・4





(2段左)萼は4裂、先は歯牙状に尖って見える。
白色に見える淡いピンクの花弁は4個。黄色の葯が見える雄蘂は4個。
(2段右)果実は刮ハ。柱頭は長く残っている。
球形で赤褐色の果実は萼より半分程度覗いている。

ヒメミソハギ=06・10・4

(3段)小花柄は有るように見える。
広披針形の葉の基部が、僅かに耳状に丸く張り出ているのが見える。
葉は中間が一番広い。基部は大きく括れない。

ヒメミソハギ=06・10・4

(4段)葉の裏面。葉柄は無いように見える。
ヒメミソハギ=06・10・4



≪其の2≫

ヒメミソハギ=05・9・28





(2段)花序が密に葉腋から出ている。
花の咲いているものや果実になっているが入り混じる。

ヒメミソハギ=05・9・28

(3段)四角な花に見える・・・。
淡いピンク色の花弁が4個。黄色い葯の雄蘂は4個。
萼片の先端が尖って歯牙に見える。

ヒメミソハギ=05・9・28

(4段)萼の内側に花弁が残っているが、
赤褐色の球形の果実は半分は突き出ている。
雄蘂の細い細い花糸が見える。

ヒメミソハギ=05・9・28



≪其の3≫

ヒメミソハギ=05・9・28





(2段)葉腋基部が赤褐色になっているものも有る。
ヒメミソハギ=03・9・28

(3段)花序は小さく肉眼では把握し難い。
長い花柄と小花柄があるのが見える。
小花柄の基部に苞葉か?鱗片か?いずれか判らないが有る様だ。
枝が伸びてくると、葉に移行???

ヒメミソハギ=05・9・28

(4段)側面から見ると、まだ小さな蕾が付いているのが見える。
ヒメミソハギ=05・9・28

(5段)葉腋についている花序から枝が伸びだしている。
小花柄の基部にみえる鱗片の様なものが、葉に移行するのか??
茎は4稜がある。

ヒメミソハギ=05・9・28

(6段)葉腋には歯牙が有る様に見える。
毛?だろうか?

ヒメミソハギ=05・9・28

(7段)僅かに翼の有る茎もある。
ヒメミソハギ=05・9・28



≪ナンゴクヒメミソハギ≫と≪ヒメミソハギ≫の競演。

       花があると両者を比較し易い。花の大きさや花色が明らかに異なる。
       この両者は特によく似た固体である。普通は花が無くても区別し易いが、
       画像の固体に限り、花が無ければ区別し難い。
       中心の濃い紅紫の花が、目立つ小花柄を持つナンゴクヒメミソハギ。

ヒメミソハギ=05・9・28
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