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藪や日陰の道端などに生える多年草。根はあまり肥厚しない。高さは50〜100センチに達する。節が目立ち枝は疎らで広がる。葉は長楕円形 〜倒卵状長楕円形で鋭尖頭。葉質は薄く毛が少ない。花期は8〜9月。花を枝先に10〜20センチの穂状花序に疎らにつける。花序軸には毛 がある。花は開出するが、果実は下向きになって軸に圧着する。小苞は狭披針形で、小苞の中肋は長い針状の刺になる。その基部にはほぼ円 形の付属体があり、大きさは0・6ミリ程度と大きく、この付属体が0・3ミリと小さいヒナタイノコズチ[var. tomentosa (Honda) Hara] とは区別で きる。仮雄蕊は低く不規則な歯牙がある。花柱は細く直立し長さは1ミリほど。 出典・参考文献 ●『日本の野生植物U 草本 離弁花類』 平凡社 ●『原色日本植物図鑑 草本編U 離弁花類』 北村四郎・田村源共著 保育社 ●『神奈川県植物誌 2001 』 神奈川県立生命の星・地球博物館 ●『山渓ハンディ図鑑 野に咲く花』 山と渓谷社 ☆花の詩メモ☆ ヒカゲイノコズチは多年草である。花序だけ見るとヒナタイノコズチと見分け難いが、手入れの行き届かない住宅の裏手から、日陰になる様な場所 のそこらじゅうに生えている。見分けるコツは花序が細い点と、葉縁の縁が波打つか波打たないかでも目安が付け易い。ヒカゲイノコズチの葉の葉 縁はあまり波打たない。毛の多い少ないでは判別出来ない事が多い気がする。日当たりのよい草むらや林縁に生えているヒナタイノコズチの葉縁 は波打つものが混じっている。どらのイノコズチも、実物で見る胞果(果穂)には綺麗さは無いが、拡大して見ると結構綺麗である。ハエドクソウの 果実にも似ている。胞果にある棘は小苞といい3本ある。1本は茎に圧着して見えないが、紫褐色になった2本の小苞によって、一寸衣類が触れる とくっついてしまう。 *07年は、全体の草姿と精密な胞果の観察の撮影し直しが課題。 |
*画像転載禁止*
(2段)花序。花序は密なものもあり、見た目だけでの同定は難しい。 先の尖った花被片は、画像からは5個見える。長い仮雄蘂は5個で、花糸と花糸の間に、 四角く平らな雄蘂があるらしい。花柱は1本、細長いのが確認できる。 花に関する詳細な観察ができていない・・・・。 (3段)胞果。果軸には縮れた毛が密生しているものもあり、この毛の量でも判断できないと思う。 果実の赤い尖った細い物は苞の中肋で刺針状になる。小苞は緑色の狭披針形の部分。 この小苞の基部には半透明(白く光っている部分)の付属片がある。 この大きさで同定するのがベスト!ヒカゲイノコズチのほうが大きく、判りやすい。 たまたまこの画像の個体には、ムシコブが出来て胞果が膨れている。 (4段)葉縁は殆ど波打たない。葉柄は赤味帯びている。 (5段)ヒナタイノコズチの様に葉が白く見えるほどでは無いが有毛で、 ヒナタイノコズチより全体に毛が少ない。茎は四角型で短毛がある。 (6段)普通、節は高く多少膨れているが、よく見かけるいびつな膨れ方はムシコブである。 |
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種別(ひ) 科別(ひ) FLORA HOME | Last up date 06・10・29 | 広島県 |
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