ホソバヒメミソハギ
ミソハギ科 ヒメミソハギ属
 
学名 Ammannia coccinea 
ホソバヒメミソハギは、熱帯アメリカ原産の一年草。

休耕田や田んぼの縁でよく見かける。小花柄の長いナンゴクヒメミソハギとよく似
ている。この近辺ではナンゴクヒメミソハギを多く見かける。
同属に花弁が超小型のヒメミソハギも有る。

雄蘂は、萼筒の内側に付いているそうだが、画像からは本数が確認できない。
花そのものも4〜5ミリ程の紅色で花弁は4個。ミソハギのミニバージョンの様な花
をしている。萼は真上から見ると4稜が有り先が尖る。側面から見ると8稜有ると思
える。
花柄は無い様に見えるが、それでも1〜2ミリの花柄があるらしい。私は確認して
いない。

小さな花であるが、記憶には1センチも有る様に錯覚してしまう。
意外に田んぼの縁では、紅紫色の花はよく目立つ。

果実は刮ハ。赤褐色で5ミリほどの球形で、萼から果実の先きがあまり覗かない。

葉の基部は、耳たぶ状に張り出し茎を抱くのは似ているが、ヒメミソハギの葉幅は
中間が広くなっているのに対して、ホソバヒメミソハギは全体に細く、基部が葉幅よ
り張り出すのが目立つ。主脈も良く目立つ。葉柄はない。

小花柄の長短以外には、ナンゴクヒメミソハギとは殆ど変わらない様に思える。

11月ごろ、休耕田などで見かける物には、70センチ前後もあり真っ赤に紅葉した
茎や赤い果実が目立つ。



07・3・27
『神奈川県植物誌』に難しい事が書いてある・・・・。
ホソバヒメミソハギは、小花柄の長いナンゴクヒメミソハギとの交雑及び倍数化に
より生まれた種で、ナンゴクヒメミソハギの染色体は n=16 、ホソバヒメミソハ
ギは n=33 と有る。
しかし、私には染色体云々等この辺りになるとさっぱり判らない。交雑種か倍数
化で生まれた種という事だけは理解できた。


*画像転載禁止*


ホソバヒメミソハギ=05・10・1





(2段)葉腋に4〜5ミリの花を束生する。
ホソバヒメミソハギ=05・10・1

(3段)花の直径は4ミリ程度。
花を解体して観察していないが、見た目には
萼の先端に花弁が付いている様に見える・・・。
花柱は紅色。柱頭は丸く平に見える。雄蘂の花糸も紅色の様だ。
雄蘂は萼筒の内側に付いているそうである。
4〜5個の雄蘂が有る様に見えるが、確認できていない。
黄色の葯はよく目立つ。

ホソバヒメミソハギ=05・10・1

(4段)蕾の様子。萼は真上から見ると4稜の先端は尖る。
萼筒をよく見ると8稜の様である。

全体に紅色帯びた緑色をしている。毛は無いようだ。
ホソバヒメミソハギ=05・10・1

(5段)果実は3〜5ミリ程度の刮ハ。萼筒から先が僅かに覗く。
長い花柱はそのまま残る。

ホソバヒメミソハギ=05・10・1

(6段)葉腋に果実が沢山出来ている様子。
ホソバヒメミソハギ=03・9・29




(7段)若い茎や枝葉4稜が良く見えるが、
太くなった茎の下部は緩やかな4稜になっている。

ホソバヒメミソハギ=03・9・29

(8段)葉は披針形でこの固体は7〜8センチある。
基部は耳たぶ状に張り出している。
葉幅は基部が一番広い。葉柄は無いようだ。

ホソバヒメミソハギ=05・10・1






(9段)稲刈り後の田んぼの縁には、
茎や葉が真っ赤に紅葉ガ始まっている。
ヒロハスズメノトウガラシの姿も見える。

ホソバヒメミソハギ=03・11・2
(ほ)  FLORA  HOME Last up date 07・3・27 05・10・1



Copyright (c) 2004-2007 hananouta All Rights Reserved