レオノチス‘ステアケース’
シソ科 レオノティス属
 
 学名 Leonotis nepetifolia R. Br. ‘Staircase’

レオノティス属は30種からなる、1〜2年草、多年草又は低木。熱帯アフリカ、南アフリカに分布。葉は対生し普通鋸歯がある。花は腋性で多数
の小花が輪散花序につく。小苞があり花冠は大きい。萼は筒状。8〜10歯があり細く尖る。花冠筒部は萼より長く先端は2唇、上唇は直立、下
唇は3裂している。雄蕊は4個、葯は2室。分果は4個ある。属名はギリシャ語 leon =ライオンと ous =耳 に由来し、花冠がライオンの耳に
似ていることによるそうだ。
レオノチス・ステェアケース[‘Staircase’]は、レオノティス・ネペティフォリア(別名 ケカニア)の園芸品種。レオノティス・ネペティフォリアは中部
アフリカ〜熱帯各地に野生するが原産地は不明の一年草。日本には戦後の渡来。茎は四角形で、節間が長く微細な毛が密生している。高さは
1・5〜2メートル、図鑑によっては30〜150センチとある。葉は対生卵形〜卵円形で葉縁には粗い鋸歯がある。図鑑によっては鈍鋸歯とある。
葉柄は長く7〜10センチ、葉先は尖る。短毛があり裏面は白色。萼は長さは2・5センチほど、裂片の先は針状に鋭く尖る。萼は緑色であるが
宿存した萼は茶褐色になり堅い。花はオレンジ色の管状で唇形花が多数集まって球状になって串に刺した様な花序になる。零れ種で次年もよ
く生えるそうだ。

■カエンキセワタ[L. leonurus (L.) R. Br.]=別名ライオンズ・イヤ。非耐寒性低木。日本の暖地では戸外で育つ。茎には軟毛があり、葉は長楕
  円状披針形で10センチ程で、鈍鋸歯がありごく短い毛がある。花序は葉腋につくが球状にならない。節間も狭い。


出典・参考図書
『園芸植物大事典 5 』 小学館
●『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社
●『原色図譜 園芸植物』 浅山英一著 平凡社




☆花の詩メモ☆


ある掲示板での問い合わせの回答に、『レオノチス・ユーホーと言う、間違いない。』と可也力説している人がいたが、園芸図鑑には其の様な園
芸品種名が有るとは全く無いしNET検索には勿論全くHITしないが・・・。確かに花序の様子はユーホーに似てはいる。しかし、一寸笑えちゃうが
今後この通称名が広がるのかな?確かに判り易い。ここで掲載している‘ステアケース’の出典は 『山渓カラー名鑑 園芸植物』

06・11・9。
当サイトに掲載しているステェアケースの萼は、レオノティス・ネペティフォリアの萼より粗い様に思う。高さは2メートル程にもなっている。通りに
面した近くの畑に植えてあり、毎年同じ場所に生えていたが、今年06年は少し離れた畑の縁に植えてある。‘ステアケース’の宿存する萼を観
察する事にした。緑色の萼は触ってもさほどの痛さは感じない、柔らかい。ところが驚いた事に、乾燥した萼の先端の尖っている部分は針その
もので、一寸触れただけでも飛び上がるほど痛い。そっと触ってみたが、これは危ない・・・・危険!。とてもドライフラワーなどには出来ない!と
思ったが、花材としては栗とは違ってまた面白そうだ。次の日の10日。綺麗に処分されて無くなっていた。沢山花は咲いていたのに一寸残念。

06・11・10。
同じレオノチスの仲間に、南アフリカ原産の常緑低木で、葉が細く花序もボサボサした感じに見えるカエンキセワタという木本を初めて見た。国道
を下っていて道筋に植えてあるのがみえた。こちらの萼は形も違い触っても‘ステアケース’の様に痛くは無い。



*画像転載禁止*




*裕に2メートルを超える草姿。直ぐ下から見上げると
オチビの私はひっくり返りそうである・・・。



*花序より下の部分






(3段)花序が茎に3〜4段付いている様は花を串刺しにしたようで面白い。
花序がユーホーに似ている・・・・。確かに!


(4段)


(5段)まだ緑色の萼片は触っても痛くない・・・。




(6段)花が落下した後の萼の様子
何気なく触って飛び上がった。
この針状の先端には驚き!



(7段)乾燥して茶褐色になってもしっかり宿存している萼。
触るとカチカチに硬いし、ド迫力で痛い!!!







(8段)茎の形が面白い。白い隋が詰まっている。若い小さな草本の茎もこの形をしている。
茎にh微細な毛が密生し、白っぽく見える。(念のため記載・・カットして捨ててあったもの)


(9段)長い葉柄がある。表裏共に短毛が密生している。若い葉を触ると厚みがあり、フンワリ感がある。
葉腋からよく分枝している。茎は草本とは思えないほどしっかりしている。



(10段)対生する葉は卵型で葉縁には鋸歯が有る。


(11段)高さ30センチ程の若い苗が沢山生えていた。このまま茎を確かめないで見てしまうと
まるでカラムシの様である。葉を触ると感触も良く似ている。

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