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アンズは中国北部原産の落葉小高木。樹皮は赤味帯びた灰褐色でひび割れている。若い枝は赤紫帯びた褐色で無毛 である。花は3〜4月頃、前年の枝につき葉の展開前に咲きはじめる。花径は3センチ程度で梅にも、桃にもよく似てい る。花弁は淡いピンク色、萼は濃い紅色で背面には多少なりともしぼがあり反り返るのが特徴で。花が咲いていれば同 定は容易いと思う。花柄は無いと図鑑にはあるが、見る限り花柄は無い様にも思えるが極短いものがあるとする図鑑も ある。葉には2〜3センチの長い葉柄があり、広卵形〜卵円形で先端は尖る。葉縁には細かい鋸歯が有り、大きく波打 っている様に思う。葉脈の基部には毛があるが他は無毛らしい。残念ながら葉を詳細に観察していないので確認してい ない。葉柄は無毛で梅より長いそうで、腺点がるものもあるそうだ。頂芽は発達せず腋芽は1個で芽の中の葉は片巻き になっているそうであるが私自身は確認していない。果実は石果で有毛。表面に溝があり白粉を吹くそうである。熟すと 淡い緑帯びた黄色または橙黄色になる。スモモやウメ等の様に赤くはならないようである。核は円形で扁平。核とは種と 言っている部分で、表面に網目状の模様があり栽培種によってその粗さは異なるそうである。 観賞用や果樹として栽培され、世界各地で栽培されている栽培品種の原種で、狭義のアンズは本種を指すそうである。 アンズは、栽培品種の総称でもあるそうである。 アンズやウメ、スモモ、モモ等は果実に縦に溝が入るのが特徴。モモについては、核(種)の表面に沢山くぼみが有る点 が異なる。 出典・参考文献 ●『園芸植物大事典 1』 小学館 ●『山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花1』 山と渓谷社 ☆花の詩 メモ☆ 私の住む新興住宅街の土手に、アンズが植えて有る。と言ってもサクラとばかり思っていたので全く種名は知らなかっ た。花の写真を撮るように成る迄は、実が生っているとか葉の形は如何とか全く興味も無く、観察等した事が無かった。 土手の木本がアンズと知ったのは、≪杏祭り≫で花を写してからである。花弁は、濃いピンクから薄いピンク色になる。 桜や梅との見分け方もこの度初めて分かった。花が咲くと紅色の萼片が大きく反り返る。果実は梅より一回り大きい。 葉の形は、梅や桃とは随分違うようだが、青く若い果実だけ見ると、梅、桃、プラム、スモモ、良く似ている。花柱は1個。 子房と共に毛が密生している。雄蕊は多数あり、雄蕊の花糸にも毛が密生するらしいが確認していない。紅色の萼片 は、開花と同時に反り返る。福山市に田尻町と言う場所が在る。右手には燧灘(ひうちなだ)を挟み四国が見える。東 前方には穏やかな瀬戸内海を一望できる。その急斜面に杏畑が広がっている。杏の花の下でお弁当を広げ、そこか ら眺める瀬戸内海の景色は、訪れる私達に風光明媚を印象付ける。毎年3月下旬の日曜日辺りになると、地元の方 の努力で≪杏祭り≫が開催されて賑わう。地元の人が栽培した杏の果実で拵えた、杏酒、ジャム等が売られている。 |
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(2段)開花後萼片は反り返る。同定のポイント。 (3段)果実は石果。4センチ程の大きさ。熟すと黄橙色帯びてくる。 1箇所に溝が入る。スモモや梅なども入っている。 青い果実には、毛が密生して艶が無いが、 熟してくると毛があまり目立たない様にも思える。 (4段)果実は黄橙色に熟して収穫が間近。 (5段)葉は卵形〜長楕円形で先端は急に尖る。 葉柄も2〜3センチと長い。
*樹姿や枝振りは梅に良く似ている。 (2段)花は葉の展開前に開花する。 淡い紅桃色から白色に近いピンク色をしている。 花弁は5個。花柱は1個。雄蕊は多数ある。 (3段)花糸にも毛が密生するらしいが、この固体は殆ど目立たない。 花柱や子房には毛が密生する。 (4段)紅紫色の萼片は5裂。花柄は無いといっても良い。 萼片には皺の様な、網目の様なしぼがある。 (5段)開花した花の萼片は大きく反り返るが、 開花する前の萼片は、まだ反り返っていない。 (6段)冬芽や葉痕の観察を詳細に行っていないが、頂芽は発達しないそうである。 花芽は大きく、葉芽は小さい。真ん中に見えるのは葉芽。 (7段)樹姿は梅に良く似ている。樹皮は赤味を帯びた褐色をしている。 縦に割れ目が入っている。 |
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種別(あ) 科別(は) FLORA HOME | Last up date 07・4・19 | 広島県 |
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