アセビ
ツツジ科 アセビ属
 別名 アセボ、 アシビ
学名 Pieris japonica (Thunb. ex J. Murr.) D. Don ex G. Don
 異名 Andromeda japonica Thunb.

アセビは日本全土の山地に自生している常緑低木で、高さは1〜3メートル程になる。庭木としても広く用いられ生
垣にも利用されるそうだ。枝には短毛が密生するが、次第に無毛になるそうである。葉は倒卵状披針形で革質、光
沢が有ると図鑑にはあるが、私個人的には革質ではあるが、鈍い艶とでもいう方が合っているのではと思う、葉は
単葉で互生らしいが、密についているので輪生して見える。葉縁には微鋸歯があり、長さは3〜5センチで葉先は
尖り、基部は鋭形で葉柄流れ、表面は主脈が盛り上がって短毛が散生するほかは無毛。裏面は無毛。花序の軸
や枝には微毛が密生しているそうだ。花は白色で壺形をし先は浅く5裂している。長さは7ミリ程、枝先に頂生し円
錐花序について下垂する。開花期は3〜4月。雄蕊は10個、葯の背面に2個の曲がった芒状突起があるらしい。
子房上位で5室、果実は刮ハで果柄は湾曲して上向きにつくそうだ。種子は曲がった楕円形で長さは約2・5ミリ
程らしい。
アセビには、アセボトキシン、アセボチンという成分を含んでいるそうで有毒植物らしく、和名の由来については、牛
や馬等がアセビの茎や葉を食べると、中毒して酔った様になるところからアセビ(馬酔木)の名が付いたらしいが、
実際には牛や馬は端から食べないそうであるが・・・。昔食べさせた事でもあるのだろうか???
アセビには園芸品種も沢山つくられているそうである。
●ベニバナアセビ=桃色帯びる花を咲かせる園芸種。


出典・参考文献
●『園芸植物大事典 1 』小学館
●『神奈川県植物誌 2001 』神奈川県立生命の星・地球博物館
●『日本の野生植物 木本U 被子植物』 平凡社




☆花の詩 メモ☆


アセビは常緑小低木で大きな樹高のものは見た記憶がない。子供の頃、アセビの花で遊んだものである。額に花
をパッチンと当てる、≪ペッチ!≫と音を立てて弾ける。そうやって遊んでいた。≪ペッチの木≫と言って、意外に
馴染み深い花だった。この木は山に有る物と思っていた。庭木に植栽されているのを見て驚いたが、懐かしくも感
じていた。昨年03年の今日、この花を写したようである。この花の状態を見に行って来た。畑の端に、花序がまる
で舞妓さんの簪の様に長く垂れるアセビを植栽されていた。園芸種であろう。品種名があるかもしれない。
木本の特徴は何と言っても花の形。壷形で7〜8ミリの花が房状に連なって咲く。花其の物は、ドウダンツツジにも
似ている。 枝先にスズランのような小さい花が、房状に垂れ下がっている。互生し乍輪生した葉は、上の方に固ま
っている。2月の下旬に花を付けていたが、葉は肉厚でカサカサと乾燥した様に見える。葉身7〜8センチの葉が垂
れ下がる様に付いている。葉の基部はクサビ型。花の中心はオレンジ色で一寸複雑そうだ。素人の私が説明する
事は無理。詳しい事は文献で。ま、我々一般人はこの花を見る時、態々覗いては見ない。これだけ見た目に特徴
の有る花は特にね・・・。賑わしに写してみた・・・。




*画像転載禁止*



アセビ=04・3・10






(1段)花の形はつぼ型でドウダンツツジに似ている。
花序はネジキにも似ているが、花冠はほんのりと桃色帯びている。

アセビ=04・3・10

(2段)花の奥を覗いてみると紅色帯びた太い花柱があり、長さは略花冠と同じ。
周りを取り囲むように雄蕊が10個あるそうである。雄蕊の詳細は解体して観察して
いないので、どうなっているのかよく理解できないが、蜂の頭の様な形のものが5個見える。
触角のように見えるのが突起の部分と思える。

アセビ=04・2・29

(3段)葉腋に小さな葉芽が見えている。葉は互生。輪生している様に見える。
葉は両面無毛。中間から先端にかけて葉縁には浅い鋸歯が見えている。

アセビ=04・2・29



●品種名不明


畑の端に植えてあったもの。1メートル程度の大きさ。
花序がずいぶんと長く舞妓さんの簪を連想した。

アセビ=04・2・29
種名(あ)  科名(つ)  FLORA  HOME Last update 07・8・14 広島県






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