シュンラン
ラン科 シュンラン属
別名 ホクロ 
学名  Cymbidium goeringii (Reichb. fil.) Reichb. fil.

シュンランは、葉と太い根があり葉は線形で葉柄はない。葉縁には鋸歯があり花は花茎に1個まれに2〜3個付く
ものもあるようだ。乾いた林床に生えるそうである。根茎は節間が短縮し葉を束生するそうである。葉は長さ20〜
35センチ、幅は0・6〜1センチ、葉縁には微鋸歯がある。縁をなぞると手を切るような感じがする。葉先は鋭尖頭
で、基部は鞘になっている。葉は園芸種のシンビジュームの葉質とよく似ている。
花茎は肉質らしい、高さは10〜25センチ。数個の苞の様に見える膜質鞘状葉に包まれている。開花期は3〜4月。
淡い黄緑色花1個を頂生する。偶に2花以上つける事もあるそうである。苞には鞘がなく披針形で3〜4センチ、先
端は尖っている。萼片はやや肉質で倒披針形で長さは3〜3・5センチ、幅は0・7〜1センチの鈍頭。側弁花は萼片
と同形でやや短い。唇弁は萼片より少し短く白色に濃い赤紫の斑点がある。此の斑点がホクロといわれる由縁との
事である。先は舌状で著しく外曲し、中央部分に小型の側裂片がある。中央の内面には細突起が密生する。蕊柱
は0・15センチで先端に白色の葯に黄色の花粉。花粉塊は2個。4個にみえるのは裂け目があるためらしい。

シュンラン属は着生または地生の多年草。茎は短く、しばしば節間が短縮しており葉を地際に束生するが緑葉がな
く腐生生活をする種もあるようである。属名はギリシャ語の kymbe=舟 と eidos =形 に由来するそうで。唇弁
の形に因むそうである。

●ホソバシュンラ[var. angustatum ]は高知県に自生するそうで、葉が0・2〜0・3センチと超細いもの。


出典・参考図書
● 『日本の野生植物T 草本 単子葉』 平凡社
● 『園芸植物大事典 4 』 小学館




☆花の詩・メモ☆


シュンランの果実を撮影したはずだが、何故か見つからない・・・。果実や種子はシランによく似ていた。
種子は粉状だったのだが。小さい頃実家の山に行くと咲いてい他のを思い出す。『ホウクリ』といってい
た。ホウクリの意味を調べてみると、図鑑には見当たらないがNET情報ではサイハイランの別名と言う
と記載されているサイトを見かけた。





*画像転載禁止*



シュンラン=05・4・22






(2段)上に立っているのは背萼片(主弁)。
左右に出ているのは側萼片(副弁)。

シュンラン=05・4・22

(3段)上側にある黄緑色の部分が側花弁(棒心)で2個ある。
側花弁のすぐ下に僅かに見えるのが蕊柱(花心)であるが
この画像からは判別できない・・・・。
赤い斑点の部分は唇弁で先は大きく外曲している。
中央部分にやや濃い黄色の部分は小型の側裂片がある。

シュンラン=05・4・22

(4段)側花弁の間から僅かに見える先端が丸みのある部分
が葯帽でこの部分の中に2個の花粉塊がある。

シュンラン=05・4・22

(5段)背面から見たもの。膜質の苞。先端は尖る。
シュンラン=05・4・22





(6段)葉は細い線形で硬く地際に束生する。
シュンラン=05・4・22

(7段)葉表。葉幅は0・6〜1センチ。葉縁には微鋸歯があり
触ると指に引っかかる。

シュンラン=04・3・29

(8段)葉裏。裏面には平行脈が目立つ。
シュンラン=04・3・29
種別(し) 科別(ら) FLORA  HOME Last update 08・8・14 広島県







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