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『原色園芸植物図鑑 T 保育社』によると、リナリア Linariaはギリシャ語のアマの意味とある。125種が含まれ1・2年 草、多年草、まれに半低木があるそうである。日本での栽培は、リナリア・ピパルティタが普通多いそうで、種名は2深裂 したという意味で花の形に付けられたものだそうである。明治末期に渡来。花色は紫紅色、白、濃紫紅色、など。 『園芸植物大事典 5 小学館』 によると、 リナリア属はヨーロッパ、アジア北アメリカに分布する。属名はアマ属 Linum の葉に似ている事に因むとある。葉は輪生、上部の葉は互生。葉縁は全縁か鋸歯縁、時に浅裂するそうである。開花期 は春から夏頃。総状花序を頂生する。萼は5深裂、花冠は筒状で2唇状、基部は長い筒状の距になる。上唇は直立して 2裂、下唇は3裂し喉部は突出し花喉部はほとんど閉じている。雄蕊は4個あるそうだが、確かに蕊などは全く見えない。 果実は刮ハ。ヒメキンギョソウは一年草の園芸種に種間交雑から生まれたそうである。 (1)リナリア・ビパルティタ [L. bipartita (Venten.) Willd.] 北アフリカ、イベリア半島南部の原産。草丈30センチ前後。無毛の一年草。直立する茎に2・5〜5センチ程の線状 披針形の葉を輪生し、上部では互生するとある。花は総状花序に疎らにつき、青〜紅紫色の花をつける。上唇は2 深裂して反曲し、下唇は卵黄色で喉部(こうぶ)は橙色。距の先は曲がり先端は尖リ、花冠より短い。 (2)リナリア・マロッカナ [ L. maroccana Hook. f.] モロッコ原産。高さ20〜25センチ。直立する一年草。基部からよく分枝する。下部は無毛、上部は粘毛(腺毛)が ある。葉は長さ4センチ程度の狭線形で下部は輪生、上部は互生する。多数の花を総状花序につける。開花は5〜 6月。花色は鮮紫紅色、下唇の喉部中央には、黄色の斑紋。距は花冠の半分の長さで先は尖る。園芸種のヒメキ ンギョソウはマロッカナのもとに扱われることが多いそうである。 (3)リナリア・プルプレア=宿根リナリア [L. purpurea (L.) Mill.] イタリア南部、ギリシャ、北アフリカ原産。無毛で青緑色の直立する多年草で、草丈は75〜90センチ。葉は線状披 針形、下部では輪生し上部では互生するとある。夏から秋にかけて長い総状花序をだし、輝いた青菫色の0・8セン チの花をつけ、上唇は短く下唇が大きい。下唇喉部には白色のひげがあるとある。距は花冠の長さより短く内曲する。 (4)リナリア・レティクラタ [L. reticulata (Sm.) Desf.] ポルトガルと北アフリカの海岸が原産。直立し灰緑色をしている一年草。高さは60〜120センチ。葉は線形で下部 は輪生、上部は互生。花は総状花序に出し、開花は夏。花冠には網目状の脈があり、下唇の膨れた喉部分は橙ま たは黄色。距は花冠と同長。 『園芸植物 山渓カラー名鑑』によると、リナリア・マロッカナは園芸品種とある。ビパルティタやレティキュラータ(レティク ラタ)などの種間交雑から生まれた一年草だそうである。 ☆花の詩 メモ☆ リナリアの開花期は春から夏ごろとあるが、12月に開花しているのを見て、別の品種ではないかとちょっと期待しながら 撮影したが、ピパルティタであった。この時期に咲いているのもまた驚きではあった。 出典・参考図書 ● 『園芸植物大事典 5』 小学館 ● 『原色園芸植物図鑑 改訂版 T 一・二年草編 』 保育社 ● 『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社 |
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(2段)喉部に白い毛があるのがわかる。 プルプレア以外にもこの毛はある様である。 (3段)萼片に腺毛が有るのがよくわかる。 (4段)茎や花柄に腺毛があるのがよくわかる。 距が長いのが気になる・・・。 本種の距は花冠の半分程度と図鑑にはあるが、 上部の茎に腺毛があるのが特徴の様なので同定した。 (5段)この草体も長い距が気になる・・・。レティクラタではないかと迷ったが 葉は灰緑色ではなかった点でもマロッカナと同定した。
(1段左)長い総状花序。 (1段右)蕾の様子。茎は無毛である。 (2段)喉部に白い毛が見える。 距は花冠より短く先端は尖り内曲している。 (3段)下部の葉。葉は線状披針形で下部は輪生し上部では互生。 全体に灰緑色をしている。 |
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