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ハナユはユズの近隣種で食酢用柑橘とのことである。栽培は古いそうだがその起源は不明と『園芸植物大事典 4 小学館』にある。 同図鑑によると、ハナユ=花柚の名前の由来は、花の香りを愛で料理に用いた事にあるそうだ。08年のお節料理の御重には、ハナユ の中身をくり抜いて湯通しした器にイクラが盛られていた。別名のトコユ=常柚といわれる由来は、樹に付いたまま果実の寿命が比較的 長い点によるそうである。 ハナユの現物を見ると果実の大きさが小さく、ユズ[C. junos ]と間違える事はないが、写真などの画像からは全く区別がつかない。良く似 ている。樹は1・5メートル程度の低木。樹齢に早く達するために果実は可なり豊産性が高いそうである。黄色の果実は70~80gでピン ポン玉程度らしい、枝に纏って数個が生っている様であるが我が家では1個ずつ生っている。果実の蔕ではない方の果頂部には輪にな ったおう環がよくわかる。果皮はでこぼことして滑らかではなく、ユズの小型で香りも似ている。葉の基部や花の基部には5~10ミリ程度 の刺がある。葉は楕円状披針形でやや小型の革質で葉柄は狭い翼葉になっており、葉身と葉柄の間には関節がある。花は白色で花弁 の外側には油点がある。ミカン属の特徴で花弁は5個、雄蘂は20個程度。花糸が数個ずつ合着して筒状になっている。花だけみると他 の柑橘類と見分けがつかないのは確かである・・・・。 ユズとの比較は果実の大きさであるが、『樹に咲く花 4 山渓』によると、葉柄にある翼が広く、葉裏の葉縁には油点が並んでいるとある。 出典・参考文献 ●『園芸植物大事典 4 』 小学館 ●『山渓ハンディ図鑑 4 樹に咲く花 離弁花2』 山と渓谷社 ☆花の詩メモ☆ 十数年も前に我が家の庭にもユズとして苗木を購入し植えた。60センチ程度の大きさであった。今でも樹高は相変わらず60~70センチ 程度である。植えて2~3年後だったろうか、ピンポン玉程度の果実を1個だけ付けたのには驚いたものである。果実が数個なるようになっ てハナユである事がわかった。果実が生るまでは、このハナユの木で毎年2~3頭の黒い大きな蝶が羽化して巣立っていた。蝶の写真を 撮った事がないのが不思議ではあるが、名前も調べたことがない。最近では植木屋さんと契約して年6回の消毒を行っているので、蝕害 はなく果実も10個程度生る。この近辺でもキンカン同様にあちこちで植えてある。果実は捥がれる事もなくそのまま放置されているのを見 かける。ユズを全く見かけないのは残念である。 |
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(3段)白色の花弁は5個。外側には油点がよく見える。 黄色で大きな丸い柱頭が1個。雄蕊は20個程度あり 花糸は数個ずつ合着して筒状になっている。 (4段)果実は黄色でピンポン玉程度であろうか。 果皮はごつごつして油点が良く目立つ。 果頂部には目立つおう環があるのが確認できる。 (5段)葉の基部や花の基部には5~10ミリ程度の刺がある。 葉柄や刺の基部、若枝等の油点もよく見える。 (6段)葉は革質で比較的小型でキンカン程度。裏には油点がある。 葉柄は狭い翼があり第二の葉の様に見える・・・。 葉身と狭い翼葉の間には関節がある。 |
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種別(は) 科別(み) FLORA HOME | Last update 08・1・4 | 広島県 |
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