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シュウメイギクは山地に生える大型の多年草。『原色園芸植物図鑑 U 保育社』 によると、中国原産と言われているが、山野で 自生が見られるとある。別名のキブネギクとは京都の貴船に多く見られることから、貴船菊ともいうそうである。シュウメイギクの根 茎は匍匐し、大きな根出葉は長柄があり、葉は3出複葉。小葉は3中裂、茎葉は殆ど無柄で対生する。茎の上の方でよく分枝し長 柄のある花を多数つける。草丈30〜100センチになり、株全体に白い伏毛(ふくもう)がある。花は5センチ程度で紅色の八重咲 き。紅色の花と思っている部分は萼片と雄蘂が変化したもの。萼片は倒披針形で20〜30個、内側は淡い紫紅色で外側は白い絹 毛が密生している。9〜10月頃に開花。日本にはイチリンソウなど12種の自生がある。シュウメイギクの今日の園芸品種は雑種 起源。一重の萼片は卵形で5個程度。白花品は栽培されているのを此のあたりでもよく見かける。 出典・参考図書 ● 『原色園芸植物図鑑 改訂版 U 宿根草編U 』 保育社 ● 『園芸植物大事典 1 』 小学館 ● 『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社 ☆花の詩・メモ☆ 八重咲きで紅色のシュウメイギクの鉢植えは、ご近所でも見た事が有った。05年の10月初旬日当たりの良い山間の斜面で沢山 の株を見つけた。細い山の坂道南側は谷になっていたが、ヒキオコシの背の高い草本がゆらゆらしている。北側の反対斜面は日 当たりの良い山の法面。近くにはノコンギク、ヨメナ、アキチョウジ、キバナアキギリなども並んでいた。シュウメイギクと思われる株 が自生しているとは、とても信じられない、園芸種の逸出ではないかと思いながら撮影した。図鑑を調べて初めてシュウメイギクは、 紅色の八重咲きで自生状態という事も知った。一重の白花や淡いパープル、白の八重咲きのシュウメイギクは、近所の知人宅な どあちこちの庭で見かけるが、1メートル前後もあり勢いが随分異なると感じる。 シュウメイギクは知人宅の鉢で見るものと全く同じで、花径は5〜7センチだったが、山の斜面に生えているものはどのような花が 咲くのか開花するまで楽しみで、車で片道40分の場所に通いつめた。咲いた花色は紅色の八重だった。草丈は50センチ程と然 程大きなものではなかった。鉢に植えて有る草本より幾分小さめと感じたが、白花品などとは随分と違って小さい。白花品は、シラ ユキゲシの頭花にも良く似ているが、高さは1メートル近くあり茎は茶褐色。全体に白い伏毛があり蕾は銀白色にみえる。 |
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(2段)細い(倒披針形)萼片が20〜30個あるそうだ。 残念ながら数えてはいない・・・・。 雄蘂の一部が花弁化しているのが見て取れる。 (3段)幾重もある外側の萼片には、白い絹毛の様な伏毛が密生している。 (4段)中間あたりの葉。 (5段)日当たりの良い山の法面に沢山生えていた。 山中の道端とは言え、当初は園芸種かと思った…奇麗である。
(2段)萼片が卵形で5〜6個。 (3段)茎の頂部で沢山分枝し、長い花柄がある。 (4段)12月に見た痩果。心皮は離生して多数あるそうだ。 (5段)6月ごろの根出葉。長い葉柄があり3出複葉。 小葉はさらに中裂する。 (6段)2月の頃には新しい葉が顔を出す。 (7段)葉の裏面や葉縁には絹の様な白い毛が密生している。 (8段)葉柄には長い絹毛が密生している。
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種別(し) 科名(き) FLORA HOME | Last updete 08・2・11 | 広島県 |
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