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イロハモミジ‘猩々’は落葉高木。イロハモミジの園芸品種の一つで園芸名‘猩々’。葉は非常に濃い銅葉色で 夏でもほとんど緑化しない。若い枝も葉色と同色。‘猩々野村’とか‘野村’で流通しているそうだが、ノムラモミ ジとは葉型、葉色が異なる。ノムラモミジの葉も大形で、夏場には葉色は完全に褪せて緑化している。 基本種のイロハモミジの特徴をあげてみると、雌雄同株。冬芽の鱗片は4対で敷石状に並ぶ。頂芽は普通でき ないそうだ。枝は仮頂芽か側芽から出る。枝は早落性の軟毛があり、鱗片葉は広線形、背面には長い軟毛が 密生する。葉は花の付く枝に1〜2対つくそうだ。花のつかない枝には1〜4対ある。葉身は3.5〜6センチ、幅 は3〜7センチほどある。5〜7に深裂、葉縁には重鋸歯が並び、基部は浅心形〜切形。花時には両面に褐色 の軟毛があるが、裏面基部の脈の基部を除き、外はすぐ脱落し無毛になるそうだ。裂片の先は尾状に長く伸び る。葉柄は2〜4センチ。成葉には毛がない。花は4〜5月。花序は複散房状花序で雄花と雌花を混生している。 花柄は2〜10センチ。花は5数性、雄蕊は8個、花糸は葯より長い。花柱は1個で外曲する。萼片は暗紫色、縁 と上半分の内側に毛がある。花弁は萼片より短く黄緑色でに紫帯びるものもある。両性花は少ない。葯は花糸より 短く紫帯びる。翼果は長さ1・5センチ程で無毛、プロペラの様に水平に開出する。 学名について『日本の樹木 山渓』によると、オオモミジ系で‘Shyojo’となっている。 出典・参考図書 ● 『園芸植物大事典 1』 小学館 ● 『日本の野生植物 木本U 被子植物』 平凡社 ● 『山渓カラー名鑑 日本の樹木 』 山と渓谷社 ☆花の詩 メモ☆ 07・4・13 ショウジョウモミジは、春に新芽が息吹いた時点から、晩秋に紅葉し散って行くまで緑の葉になる事は無い。春 のくすんだ濃い紅銅色の葉は、ノムラモミジと良く似ている。夏になっても葉色は赤銅色。秋の紅葉の時期は、 春の色とは異なり一段と赤が冴えるが葉の見頃は春。我が家にも植えているが、花が咲いているのを見た事が 無かった。花の観賞価値は全く無いと私は思うが、一度も見た事が無かった。当然ながら翼果は一度も見た事 が無い。ところが初めて07年に観察できた。花序は数個しか付いていなかったが不思議な程感激した。我が家 の庭にありながら見た事がなかったなんて・・・・。翼果の紅赤色は奇麗である。 08・8・24 玄関先の小さな庭に植えているので必ず目に入る筈なのに、この年初めて夏場の葉色が黄色味帯びた緑色に なっているのに気がついた。朝は慌ただしく駆け抜けて出勤。帰宅するとまず庭に回ってノムラモミジの下を潜 って、何時も留守番をしてくれている秋田犬‘イヌコ’のところに行く。それから玄関に回って洗濯物の取り込みを 考え乍ら急いで家に入る。そんな毎日を過ごしていて、ショウジョウモミジの葉色に気づいていたのか否か全く記 憶にない。然しこの様な色になったのは初めてである。それでも秋には真っ赤に紅葉して美しかったが、道路側 に落葉する葉の掃除には参る。 |
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*春は暗赤銅色。夏場は明るい赤銅色になる。* *秋は真っ赤に紅葉し一段と冴えて散っていく。* (3段)ピントの甘い花は長い雌蕊がある両性花、左右の花は雄花。 弾ける前の葯嚢も紅色。雄蕊は8個、葯は花糸より短い。 赤い花柄。赤い萼片。花弁は黄色で萼片より短い。赤い花柱の先は外曲する。 (4段)分果は2.5センチ程度。翼果は平開のものが多い。 しかし、翼果はノムラモミジとは比べ物にならない程僅かしか出来ていなかった・・・。 (5段)冬芽。4対で敷石状に並んでいるそうだ。 (6段)花と葉は同時に展開し始める。軟毛が密生しているが、直ぐに脱落する。 この状態はノムラモミジとそっくりである。 (7段)葉表。毛は脱落してない。葉縁の重鋸歯が目立つ。 裂片の先は尾状に長い。 (8段)葉裏。艶があり無毛に見えるが、葉脈腋に毛がある。 (9段)葉脈腋に白い毛があるのが見える。 (10段)08・8・24撮影。 08年夏に、黄色帯びた緑色になっていたのには驚いた。 |
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Last up date 09・5・1 | 自宅 |
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