シモツケ
バラ科 シモツケ属
 別名 キシモツケ
学名 Spiraea japonica L. fil. 

シモツケ属は80〜100種あるそうだ。その殆どは落葉低木。1〜3メートルの株立ちとなり主幹はない。葉は単葉
で互生する。葉は楕円形、披針形、卵形等、葉縁は重鋸歯になる。基部は楔形で短い葉柄があり先端は尖る。花
は小さく白、桃、淡い紅色の散房花序または円錐花序を作る。前年枝に腋生するか新枝に頂生する。花弁や萼片、
雌蘂は各5個。雄蕊は15〜60個。果実は袋果。属名のSpiraea は、花輪とか渦巻きの意味に由来し花輪を作る
のに用いられた事に因むそうである。シモツケ属は乾燥した土地でも耐えられる強健。

シモツケの和名は地名に因むそうだ。アジア原産で、高さは1メートル前後で樹形は株立ちになる。若い枝は円柱
状で軟毛がある。枝は細く分枝が多く褐色。葉は長さ5〜10センチ、膜質から革質のもの、狭卵形〜楕円形、披
針形で葉縁には重鋸歯か欠刻状の鋸歯があり、基部は円形〜楔形、葉先は鋭頭〜鋭尖頭。表面は無毛か短毛
のあるものもある。裏面は軟毛がにっ生〜散生し灰白色にみえる。花序は今年枝の先端に付く。花は淡い紅色〜
紅色、白色もある。花は4〜6ミリで多数が頂生する複散房花序。5〜7月開花。シモツケには変種が多く多型。
●コシモツケ[var. bullata ] 
●オヤマシモツケ[
f. alpina (Maxim.) Kitamura]=高山型で葉は小型の卵形。
●ウラジロシモツケ[f. hypoglauca (Koidz.) Kitamura=葉が小形で卵形無毛で裏面が緑白色。

園芸種も強健でこぼれ種子で広がるそうである。
●葉が黄金葉の‘ゴールドマウンド’[cv. Goldmound]
●葉が黄金葉の‘ゴールドフレーム’[cv. Goldflame]
●白花品種 ●白と桃色が混じる絞り咲き ●わい性品種 ●斑入り種 などがあるそうだ。


出典・参考図書
●『日本の野生植物 木本T 裸子植物』 平凡社
●『園芸植物大事典 2』 小学館
●『樹木大図鑑』 北隆館
●『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社
●『山渓カラー名鑑 日本の樹木』 山と渓谷社




☆花の詩 メモ☆


草ぼうぼうの荒地状態の畑の隅で、桃色が目に止まった。近くに寄ってみると、地際から沢山枝を出して桃色の
花を付けたシモツケだった。其の時は未だ名前も知らなかったが、花を拡大して見ると良く似た花が多いとも感
じた。シモツケは草本かと思っていたが、落葉低木だそうだ。画像のシモツケはいずれも手入れされた庭で咲い
ていた。この辺りでは初夏から10月中旬頃まで咲いているそうだ。紅と白色が混ざって咲くゲンペイシモツケ(サ
キワケシモツケ)(絞り咲き)も見かける



*画像転載禁止*


≪1≫シモツケ
   学名 Spiraea japonica L. fil.

シモツケ=04・9・20



≪2≫シロバナシモツケ=シモツケ・アルビフローラ
    学名 Spiraea japonica f. Albiflora
(Miq.) Kitamura.

シモツケ・アルビフローラ=04・9・20


≪3≫ゲンペイシモツケ=サキワケシモツケ
       学名 Spiraea japonica cv.

(1段)花序の中に桃色と白色の小花が混じる。
ゲンペイクサギ=06・6・8




(2段)小花の拡大。
小花の直径は6ミリ前後。枝に頂生する散房花序。
萼片、花弁、雌蘂は普通各5個。雄しべは多数。
雄しべの花糸は長短が混じる。

ゲンペイクサギ=06・6・8





(3段)葉は単葉であるが、枝に輪生状に互生する。
ゲンペイクサギ=06・6・8

(4段)基部は楔形で長卵形、披針形、楕円形など短い葉柄も見える。
葉縁には重鋸歯があり先端は歯牙状になっている。

ゲンペイクサギ=06・6・8






(5段)高さは1メートル程度で株立ちとなっている。
ゲンペイクサギ=06・6・13
種別(し) 種別(け) 科別(は) FLORA  HOME
Last update 08・5・25 広島県





Copyright (c) 2004-2008 hananouta All Rights Reserved