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ジギタリス(ディギタリス属)の和名はキツネノテブクロ属、発想が豊かなのか面白い名をつけたものだと感心する。北東アフリカから 中央アジアにかけて19種が分布するそうである。多年草、二年草、まれに低木状になるものもある。葉は互生するが幼苗時にはロ ゼット葉を形成する。茎下部の葉は大きくなる。夏に長い総状花序をつける。花を一方向の側に偏ってつき、花は下垂して付ける。 萼片は5個、花冠は鐘状で2唇形、花筒は膨らみ内側に斑点と条が入る。雄蕊は4個で2強雄ずい。刮ハは胞間裂開する。 プルプレアは花壇用にとく栽培されるとある。属名のdigitus=指の意味で花の形に因むそうだ。 ジギタリスは和名。キツネノテブクロを別名とする図鑑もある。西ヨーロッパから南ヨーロッパの山地原産で、黄色で斑紋のないキバ ナジギタリス[D. lutea L.] はその一つだそうだ。耐寒性の二年草または多年草で、強心剤等の薬用に栽培されていたそうである。 日本には明治12年に渡来。薬用や観賞用に栽培された。高さは100〜150センチ。大きな根出葉がある。葉にはしわが多くあり 艶が無い。茎の上部の葉は無柄か短い葉柄がある。花序は30〜60センチの総状花序につき、花冠は長さ5〜7センチ前後の鐘 形で、花冠内側に白く縁取られた斑点があり、下唇先端あたりには毛が生えている。ジギタリスは古くから栽培され園芸種も沢山あ るそうだ。 ●王冠咲きジギタリス[var. companulata Vilm.]=ジギタリスの1変種。最頂端の花が大きな鐘状花で、最初に上向きに咲き、 後の花序は下から咲きあがる。 ●エクセルシア[‘Excelcior’]=早咲きで1・5〜1・8メートル。花は大輪で水平に密につき偏側生にはならない。 ●ゴクシニーフロラ[‘Gloxiniiflora’]=花冠は大きく広く開き斑点が多い。丈夫で高性。 ●フォクシー[‘Foxy’]=1967年AAS入賞品種。一株から基部で多く分枝し数本の茎を立てる。 ●八重咲き 出典・参考図書 ●『原色園芸植物図鑑 改訂版 T 一・二年草編』 塚本洋太郎著 保育社 ●『原色図譜』 浅山英一著 平凡社 ●『園芸植物大事典 3 』 小学館 ●『原色園芸植物大図鑑』 北隆館 ●『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社 ☆花の詩 メモ☆ この草本も小さい頃からよく見ていた。子供心に『いっつも寝とる!』何時も倒れているイメージで、子供の発想は楽しい。然し、思 い出ほど倒れたりはしないようであるが、草丈は1メートル前後になり、房状に付く花の重みも有り根元から倒れ掛かってしまう。花 の部分はゴマノハグサ科独特の形。花が開く前の形相(?)は、リオン(ジャコウソウモドキ)によく似ている。一つの花も大きく7〜8 センチ。ダイナミックな草本である。 09・9・21 王冠咲きジギタリスについて今回初めて知ったが、以前訊ね花掲示板で問い合わせがあったことがあるが、どなたも御存じでなく帯 下等と同じような異変ではないかということで解決したことがあった。『原色図譜 平凡社』の図鑑を私は持っていたが、調べることす らしなかったし、このような種があることも全く知らなかった。 |
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(2段)鐘形で唇型の花冠。萼片は5個。花筒は膨らんでいる。 内側には白く縁取られた濃い斑点があり、内側に毛が見えている。 (3段)長い花柄の下部には苞葉があるようだ。 (4段)茎の下部には大きな根出葉がある。下部の葉は無柄。 (5段左)長い総状花序を出し、片方に偏って大きな花を下垂させる。 (5段右)1メートルほどの花茎を1本立てていた。 図鑑には記載がないが、上に行くにつれて葉は次第に苞葉に移行しているように見える。 白花品。 |
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Last up date 09・9・21 | 広島県 |
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