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ファゴピルム属は和名ソバ属。属の花は両性で頂生または腋生の総状花序につける。花被は4〜6裂。雄蕊は6〜9個。 花柱は2〜3個で子房上位。一般に異型ずい現象が認められる。痩果は3稜形で花被に包まれたまま熟し黒褐色。食用 として栽培される。 ●シャクチリソバ ●ソバ[F. esculentum Moench.]=痩果の稜は鋭く花が大きく異型ずい現象がある。野生化しても定着しないそうだ。 ●ダッタンソバ[F. tataricum (L.) Gaertn.]=痩果の稜が下半分が丸く花が小さく花柱の長さに差が無い。 シャクチリソバはインド北部・ヒマラヤから中国南部に原産する多年草。日本には薬用植物として渡来したものが野生化し ている。牧野富太郎が命名。地下茎は木質で肥大した塊茎になり叢生する。茎は中空で無毛、紅色帯びるものが多く、高 さ50〜120センチ前後になる。葉は三角型でしわがあり先は鋭利に尖る。基部は切り形〜浅い心形で、葉柄基部は赤味 帯びて目立つ様に思う。葉裏の脈上には短毛があり長い葉柄がある。托葉鞘は膜質で短く縁毛は無い。花期は10月頃。 葉腋から枝を出し、上部の枝先に白花を疎らな総状花序につける。花は5ミリ前後、花被片は白色で5深裂、花柱は3個、 雄蕊は8個、葯は紅色。痩果は大型で稜が鋭い、他のタデ科の植物より大きめだそうである。短花柱花と長花柱花があり、 別の株につく(異型ずい現象)。根を含む根茎を≪赤地利≫といい、よく洗ったのちにひげ根を取り去り、日向で乾燥させて 清熱解毒薬として用いられるそうである。花を含む全草に、良く知られているルチンなどを含み、毛細血管を強化すると言 われている。高血圧症、脳溢血等の予防や治療に良いと言われている。 *異型ずい現象について、公開されている≪長野県中信農業試験場≫のサイトをリンクさせて戴きました。 出典・参考図書 ●『原色日本帰化植物図鑑 長田武正著 保育社 ●『日本の帰化植物』 清水建美著 平凡社 ●『園芸植物大事典 3 』 小学館 ●『神奈川県植物誌 2001 』 神奈川県立生命の星・地球博物館 ●『原色日本薬用植物図鑑 全改訂新版』 木村康一・木村孟淳 共著 保育社 ☆花の詩 メモ☆ 06・4・28 昨年の茎元から新芽が出てきた。花や茎を見ただけでは、区別がなかなか良くわからない。白い花弁にピンクの葯がなか なか清楚でかわいい花である。蕎麦に比べてシャクチリソバの草丈は低い様に思う。蕎麦はルチンを含み、血管の老化防 止に効果があるといわれているが、シャクチリソバはルチンの含有量が倍もあるそうだ。我が家にも花壇の隅に観賞用に 植えているが、流石に食べられる量にはほど遠い。実は一つの株に1〜2個しかつかなかった。 08・9・27 昨晩TVで紅花そば‘高嶺のルビー’の放送をしていた。可也おいしいらしい。03年に当時空家だった近所の花壇に植えて あるのを撮影したことがあるが、紅色の花を咲かせてい。たもう一度見てみたい。 09・8・30 今日は衆院議員の投票日である。歩いて出かけた。途中ソバの植えてある畑があった。我が家のシャクチリソバの様子と は異なっている。早速自宅の株を見直すことにした。茎は立ち上がって1メートル程になっているが、茎の色は灰色の強い うっすらと赤だったのかな?というような色である。茎の節も10センチ間隔にあり目立つ。そばの色はすべての茎が赤かった。 それと、葉表の基部、葉柄の基部が赤い色をしているのはソバも同じであった。 |
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(2段)白色の花被は4〜6裂。雄蕊は6〜9個。花柱は2〜3個。 桃色の葯がかわいく見える。 (3段)我が家の花壇の痩果である。 3稜形でたったの2個だけ確認できた。 白い花被片が残っている、花被片に包まれて熟すそうだが 花被片から見るとかなり大きくなるようだ。 (4段左)茎の様子。赤味帯びた茎は結構目立つ。 托葉は鞘状で縁毛は無い。托葉は葉柄に合着する。 (4段右)上部の枝の片面には毛が列に並んでいる。無毛ではないようだ。 (5段)昨年度茎を刈り取ったところから新しく芽が出てきた。葉脈や基部の赤い部分が 鮮明である。小さな2〜3センチの葉でも目立つ。茎は中空になっている。 (6段)葉は三角状でしわが多い。葉の基部は赤く良く目立つ。 (7段)いろいろな場所で撮影した葉であるが、形も様々である。 (8段)葉裏の葉脈上には毛がある。葉柄と葉の付け根部分にも毛がある。 |
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Last up date 09・8・30 | 自宅 |
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