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カニクサ属の根茎は匍匐し毛をつけるが、根形鱗片はないそうである。葉は蔓状に無制限に伸びる。日本には2種が自 生しているそうだ。 カニクサは夏緑性の蔓シダ。根茎は匍匐し黒褐色の毛で覆われている。葉柄は長さ30センチで淡い茶色、基部には 黒褐色の毛があり、上部にも疎らに毛がありごく狭い翼もある。羽片は多数ある。1対の小羽片が出るとそこで生長が止 まり、又状に分かれたところに新しい次に延びる芽ができるそうだ。上面に毛があり、下面の毛は疎らで翼がある。葉脈 は遊離、両面とも脈上には柔らかい褐色の毛をつけるそうである。胞子嚢をつける小裂片は小さくなって羽状に深裂し、 裂片の縁の突き出た部分につける。偽包膜は縁に毛がある。前葉体に造精器を誘発する生長ホルモンの、アンセリディオ ゲンはカニクサから発見されたそうである。 和名の由来は子供がこの蔓でカニをつった事によるとある。カニクサは夏緑性であるが暖地や無霜地帯では冬でも枯れ ずに常緑となるようだ。 出典・参考文献 ●『神奈川県植物誌 2001』神奈川県立生命の星・地球博物館 ●『日本の野生植物 シダ』 平凡社 ☆花の詩メモ☆ 06・11・15 カニクサは夏緑性のシダらしいが、我が家の直ぐ前の山際に生えているカニクサは万年常緑のつる性シダの様に見える。 瀬戸内地方で温暖ではあるが、冬場には霜も降りるし雪も降るが、画像の様に我が家の近辺では冬でも常緑の物を見る。 蔓は2〜3メートルも伸び、他の木によじ登り、先端はまた垂れ下がっている。湿り気のある山の縁等やコケの生えたよう な石崖や土手などでも良く見かける。根茎は匍匐性らしい。抜こうと思うがどうしても切れてしまう・・・。1ミリ程の細い茎は 半月型で稜がある。稜の側から見ると四角かな?とも思う程顕著な稜である。半月型の平らな側から溝のある葉柄、葉裏 の中肋にかけて、黒褐色の胞子の様にも見える何かがあるが、其れが何かは判からない。『神奈川県植物誌』には、黒褐 色の毛が密生しているとある。黒褐色のものとは別に毛もまばらにある。但し、これらは肉眼では全く確認できない。撮影 するにもピントを合わせ難く、梃子摺る・・・・。 |
*画像転載禁止*
*04・1・27撮影。真冬でもこの辺りは暖かく常緑である。 (2段)胞子嚢の付かない葉は幅が広い。羽状に深裂している。 (3段)胞子嚢の付いている羽状深裂した葉は小さい。胞子嚢が成熟すると、 裏面に巻き込んでいて、見た目には縮れている様に見える。 (4段)葉裏の胞子嚢。羽状深裂した先端の脈上につける。 この胞子嚢は葉が裏面に巻き込んでいないところを見るとまだ成熟していないのだろうか?。 (5段)小羽片の表面の様子。葉縁の鋸歯や脈上の毛がよく見える。 (6段)小羽片裏面の様子。 脈上には毛があるそうだが、この画像からは確認できない。 (7段)1ミリほどの太さの茎または葉柄のいずれかの表面の様子。 丸く見える。縁には翼が見える、まばらに毛がある様だ。 (8段)葉柄の裏側。溝があり。黒褐色の粒々状に見える何かがあるが、黒褐色の毛を密生 するそうである。葉柄には溝がある。ピントが甘く・・・見え難いのが残念。 |
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種別(か) 科別(ふ) FLORA HOME | Last up date 06・11・15 | 広島県 |
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