|
|||||||||||
|
|||||||||||
|
|||||||||||
ムシトリナデシコは、ヨーロッパ中南部原産の一年草または越年草。幕末に渡来。荒れ地や河川敷などに生える。茎は直立し丈夫。 高さは20〜60センチ。茎や葉は無毛で白粉色帯びる。茎上部の節の下にTセンチ前後の粘着部分があり粘液を分泌し虫がつく。 ムシトリナデシコといわれる由縁。葉は全縁の長卵形〜楕円形〜卵状披針形。基部は無柄で左右に張り出し茎を抱く、先端は鋭頭。 花期は5〜8月頃。花径1センチ、多数の花を茎の頂か枝の頂に散房状の集散花序をつける。花弁の先は2浅裂し平開する。花弁 基部には線形で先のとがった鱗片が各2個ある。花柱は3個。花色は紅色。白色や淡い桃色もある。果実は刮ハで先が6裂して種 子を出す。種子は0・8ミリ程度、側面に放射状の隆起がある。園芸種にタマザキのものもあるそうだ。 出典・参考文献 ●『日本の帰化植物』 清水建美 平凡社 ●『原色日本帰化植物図鑑 』 長田武正 保育社 ●『原色園芸植物図鑑 T 一・二年草編』 塚元洋太郎著 保育社 ●『園芸植物大事典 2 』小学館 ●『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社 ☆花の詩メモ☆ ムシトリナデシコも、とても馴染み深い。物心付いた頃には、実家の花壇に植えてあった。茎の上の方に1センチ程の薄茶色の部分 があり、其処を触るとネチャネチャしていた。蝿捕り紙と言っても、今時の人はご存じないであろうが、何十年も昔は夏になると何処 の家庭にも有った物だ。魚屋さんでは沢山リボンのハエ取り紙をぶら下げていた。丁度それに色も仕組みも似ている。別名のハエ トリナデシコというのは知らなかった。一寸可哀想な程お笑いのネーミング。英名も garden catchfly と付いている。 最近、我が家の植木鉢から何やら生えてきた。様子を見ていると、ムシトリナデシコだったが植えた覚えは全くない。どこからやって 来たのやら。その時種子の観察をすればよかったと後悔している。開花期はふつう5〜8月頃らしいが、掲載している画像の撮影は 03年12月3日。03年は暖冬だった事もあるが、この時期でもこの近辺ではぽつりぽつりと咲いているのをよく見かける。 |
*画像転載禁止*
(2段)花弁は5個、先端は多くは2裂か浅裂。 花弁基部内側に副花冠状の鱗片(桃色の線形で先が尖っている部分) が各花弁に2個ある。雄蕊は10個、花柱は3個。 (3段)萼は筒状で5歯があり、多くの脈がある。 果実は刮ハで花柱の2倍数に分裂する、種子の観察は出来て いないが、半円盤状で側面は放射状の隆起がある。 (4段)茎上部の節下に環状に粘液を分泌し虫がつく (5段)茎や葉は平滑で白粉色をしている。葉は全縁の卵形〜卵状披針形。 基部は無柄で茎を抱き、基部は張り出している。葉の先端は鋭頭。 |
||
種別(む) 科別(な) FLORE HOME | Last up date 08・9・27 | 広島県 |
Copyright (c) 2004-2008 hananouta All Rights Reserved