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スキラ属の和名はツルボ属。属名はギリシャ語 skyllo は害になるの意味に由来。地下に薄皮におおわれた鱗茎があり、 有毒と言われている。根生葉は線形。花は茎の頂に総状花序につく。花被片は6個で花後も宿存。雄蕊は6個で花被片 の基部か中部につく。子房上位で3室に分かれ、各室に1〜2個の胚珠がある。果実は刮ハで球形。果皮は膜質。種子 は黒色で綾角のあるものもある。和名のツルボの意味は判らないそうだ。 ツルボは山野の日当たりのよい場所や畑の辺等に生える多年草。円い鱗茎は長さ2〜3センチ、外皮は黒褐色。葉は線 形で長さは10〜25センチ、幅4〜6ミリ葉先は鋭頭の葉を2個根生する。表面は浅く窪み厚みがあるがやわらかい。開 花は8〜9月。高さは20〜40センチの花茎を出し淡い紫紅色の花を密につける総状花序。果時には、花序の軸が伸び て15センチ前後になる。花被片は6個で長楕円状倒披針形で長さは3〜4ミリ、花は平開する。5ミリほどの花柄がある。 雄蕊は6個で花被片と同長。花糸の下部はやや広がり、縁に短い毛がある。花柱は1個。子房には縦に3列に並ぶ短い 毛がある。刮ハは倒卵形で長さは4〜5ミリ。種子は広披針形で長さが4ミリ内外。ツルボは地方によっても 変異があり、染色体も2n=26,34,35と異数性がみられるとある。 ツルボの意味は解らないが、別名はサンダイガサ=参内傘 というとある。その由来は、昔貴人が内裏に参内する際、供 人がさしかける長い柄の有る傘をたたんだ形が似ている事に因むそうだ。 ●オニツルボ [var. major Ueki et Tokui] =全体に大きく、葉幅は10〜20ミリ程とある。四国、九州に分布。 ●シロバナツルボ[f. albiflora Satake]=白花品種。 出典・参考文献 ●『園芸植物大事典 3 』 小学館 ●『日本の野生植物 U 草本 単子葉類』 平凡社 ●『原色日本植物図鑑 草本類V 単子葉類』 北村四郎、村田源、小山鐡夫 共著 保育社 ●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館 ☆花の詩メモ☆ お昼休みに近くを散策してみた。50センチほどもあるツルボが2〜3株あった。一週間後に再訪してみると、見当たらない ので草として抜かれたのかな?と思いながら眺めていると、全て茎が下部から折れたように地べたに倒れているのが目に 入った。花序は間延びしたようになって果実になっていた。果時になるとこのような倒れ方をするのかなぁ?とは思ったが 真偽の程は全く分からない。ツルボは 河川敷の草むらや畔道等色々な場所で撮影しているせいもあって、別段珍しくもなく・・・・あまり熱心に観察していなかった 事に後悔している。子房の縦3列に並ぶ毛の様子。花糸の毛など全く観察していない。このサイトに掲載する画像を選択し ていると、河川敷で撮影した株の葉の幅が随分広い事に気がついた。しかし、其の株についてもあまり注意深く撮影してお らずオニツルボではないかと今頃思っても、観察が不十分でオニツルボとしては同定できない。このサイトに別枠で掲載して置 くことにした。 |
*画像転載禁止*
(2段)淡い紫帯びた花を総状花序につける。花は平開する。 花弁は6個。雄蕊も6個。花柱は1個。 淡い紫色の子房には、縦に3列に毛がある。かすかに白い筋のような部分が見える。 花糸の縁にも毛があるらしいが、観察ができていない・・・・。 (3段)ボケている部分は花茎。葉は線形で葉幅は1センチ未満。 たしかに2枚程出ているものをよく見かける。 (4段)蕾の様子。小花には小さな苞があるようだ。 (5段)花後の様子。花柄は結構長く、基部に苞がある。 緑色の部分は刮ハ。縦3列並ぶ白い毛があるのが見える。 花後でも花被片は落ちないそうだ。
(2段)紅紫帯びた子房に、白い毛が縦に3列に並んでいるらしい。 花糸は基部が広く縁には毛があるらしいが、この画像からは確認できない。 何れも詳しい撮影や観察ができていない・・・・。 (3段)線形の葉は別の植物。 葉幅の広いのがこの個体の葉。ちぃろ帯びた直線は花茎。 ツルボの葉にしては葉幅が広いと思えるが・・・・。 詳しく観察が出来ていないのが至極残念である・・・・。 |
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Last update 08・11・10 | 広島県 |
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