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アブティロンの属名はギリシャ語 a =否定の意味と bous=牝牛の意味と tilos=下痢の意味に由来し、家畜の下痢に効能があると いわれている事に因むと『園芸植物大事典 1 小学館』にある。 アブティロン属は亜熱帯に100種が分布し、低木、多年草、まれに一年草もあり、温室栽培されるものや耐寒性のものもある。葉は単 葉で、普通卵形で基部は心臓形、掌状に3,5,7分裂する物もある。花は腋生や単生、集散花序や円錐花序になる。アオイ科特有の 副萼は無い。花弁は5個で顕著な脈が見られるものがある。雄蕊は、多数が雌蕊の周りに集まり雄ずい筒を形成し、葯は雄ずい筒の 先に集まる。果実は分果で5〜多数が1列環状に並ぶ。花柱は分果の数に対応して先が分枝するようだ。 ウキツリボクはブラジル原産の温室性、暖地では露地栽培できる。高さは1・5メートル程になる常緑低木。葉は心臓形か長披針形で長 さは5〜11センチ、葉縁には粗い鋸歯がある。花は葉腋に単生し下垂する。萼は丸みのある筒状で先は5裂片で紅色。花冠は黄色で 花径3センチ程度。雄ずい筒は帯紫色で花冠から突出している。園芸品種に葉に黄色の斑が点々と入る‘ヴァリエガタ’がある。 出典・参考文献 ●『園芸植物大事典 1』 小学館 ☆花の詩 メモ☆ ウキツリボクは半常緑低木らしいが、草本とばかり思っていた。他のアブティロンの葉だけ見ても見分けは全くできないが、流石に此の種 だけは花があれば直ぐにわかる。赤い部分は筒状の萼。黄色の花弁がスカートの様でなんとも色合いが可愛いが、僅かに覗く姿は、釣り に使うオーソドックスな浮きに似ている。ウキツリボクという和名より、流通名のチロリアンランプの方が馴染みやすい。NET上でも多くが チロリアンランプで掲載されている。当初はチロリアンランプで掲載していたが和名のウキツリボクに訂正した。この近辺では、露地栽培で 大きく茂っているものや、鉢植えで行灯仕立てにされたお宅や、塀から垂れ下げているお宅等、町内のご近所さんはじめあちこちで見かけ る。耐寒性のつる性植物と言う事で此のあたりでは、戸外で十分栽培できる。知人宅では、黄色い斑入葉の‘バリエガタ’という品種を植え ている。一見病気の葉の様に見えた・・・。 |
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(2段)赤い部分は萼で、丸みのある筒状で先は5裂。 雄隋は花冠から突出し帯紫色をしている。 黄色の部分は花冠。まさしく、釣りに使う丸い形の浮に似ている。
(2段)葉には黄色の斑があり、 ウキツリボクと同じく葉縁には鋸歯がある。 |
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