シンジュボシマンネングサ
ベンケイソウ科 マンネングサ属
 
学名 Sedum pallidum M.Bieb. var. bithynicum ( Boiss. ) Chamberlain

シンジュボシマンネングサは多年草。大まかな特徴は5弁花であること。花弁は4〜4・5ミリ、結実期に心皮に腺毛があり斜上すること。
線形の葉の断面が円形〜楕円形であること。以上解説、学名とも、おーばさんのなんでも百花店出典。おーばさんから回答いただいた
詳細な解説について、当サイトに転載の了解を得ていないので『なんでも百花店』のシンジュボシマンネングサをご覧頂きたい。
出典=品種名、学名、本種の詳細は『おーば氏』による。

ウスユキマンネングサについてはコーカサス、小アジア、イタリアなどに分布する1〜2年草。紅色帯びた茎は多少有毛。高さは10〜20
センチになり、下部で分枝して多くの葉がつく。葉は互生し線形〜線状披針形で長さは1・5〜3センチ、赤味を帯びいくらか平になる。開
花期は7〜8月。花弁は白色で披針形〜狭卵形、長さ4〜6ミリ。花の中心が赤くなり花は平開し、平らな集散花序につく。花弁は5〜6
数性で先は尖る。ウスユキマンネングサは変異の幅が広い上、多くの近似種があり、分類が困難なグループらしい。



出典・参考図書
●『大場富士夫氏より詳細を提供』
●『園芸植物大事典 3 』 小学館
●『日本の帰化植物』 清水建美 平凡社




☆花の詩 メモ☆


08・12・31
なんでも百花店のおーばさんから、
花の詩ずかんのウスユキマンネングサ[S. hispanicum]のサイトを覗かれて≪シンジュボシマンネン
グサ≫の可能性があるかもしれないと、ご助言を頂いた。それこそ初めて耳にした種名である。その根拠は、花弁が5個、心皮が斜上し
ている事からだそうだ。確かに撮影している画像をすべて検証してみると、5弁花で結実した心皮は皆斜上していた。6弁花はないと言っ
ても開花しているものの数が少ない、殆どが果実期に入っていたせいもあるが。シンジュボシマンネングサをNET検索してみると、おーば
さんの掲示板に08・6・11訊ね花が寄せられ、シンジュボシマンネングサの回答がある。しかし、私は全く読んでいなかった。シンジュボ
シマンネングサは、08年の初めに新称登録されたという事である。

09・1・2
知人はウスユキマンネングサと言っていたので其のつもりでいるはず。私の撮影したものは2か所。ただし人為的に植えてある物である。
知人の畑と、隣町で見かけた庭から隣の空き地にかけて広がっていたものである。後者は何れ逸出する事になるだろう。然もあまり丁寧
に撮影もしていないので、一寸ばかり後悔している。

09・1・4
おーばさんから、『問い合わせていたところより、シンジュボシマンネングサであるとレスを頂きました。』とご報告の「レスが入った。晴れて
掲載する事が出来た。おーばさん、色々ととお世話になりました。感謝しております。

『日本の帰化植物 平凡社』には、変異の範囲でおさめられている。この解説にあてはめてウスユキマンネングサと同定しても変異の範囲
とされるのは確かである。*図鑑さまさまの私であるが、どの図鑑を出典とするかによって、随分開きが出ることを痛感した。


*画像転載禁止*



シンジュボシマンネングサ=04・7・9撮影





●庭の端に植えてあったもの 撮影は何れも04・7・9


(1段)白色の花弁は5個。同定の重要ポイントのようだ。
花弁は披針形〜卵状披針形で先は可也尖っている。
中央脈が赤みを帯びるものが多いそうだが、この画像のものはあまり赤くない。
花はほぼ平開。花の大きさは計測していないが
ウスユキマンネングサより小型だそうである。
雄蕊は10本、花弁より短く葯は濃紫色。心皮は5個で子房は離生。

シンジュボシマンネングサ=04・7・9撮影

(2段)全体に葉は白味帯びた緑色。互生。茎、葉の一部が赤味を帯びる。
この特徴はウスユキマンネングサと似ている。

花のすぐ下側の葉は赤味帯びているのが微かに見える。
シンジュボシマンネングサ=04・7・9撮影

(3段)茎はほとんど無毛らしいが、上部には腺毛があるそうだ。
萼片は5裂で先は鋭頭、基部は合着。
赤みを帯びた淡緑色で腺毛があるそうだが、
この画像のものはあまり赤味帯びていないので同定を迷った。

シンジュボシマンネングサ=04・7・9撮影

(4段)既に花期は終わり結実期。花序は集散状に頂生するそうだ。
花序枝は2〜5本。各枝に腺毛があり花は1〜8個つくそうである。

シンジュボシマンネングサ=04・7・9撮影

(5段) 果実は赤褐色帯びる。心皮の腹面には腺毛が見えている。
縫合部分は完全に下部まで合着し1本の竜骨状になり、斜めに立ち上がる
とおーばさんの解説にはある。画像が小さすぎてわかり難いが
縫合部分というのは、心皮の内側に少し赤味帯びたT本の線が入っている部分と思える。

シンジュボシマンネングサ=04・7・9撮影





●畑の隅に植えてあったもの 撮影は04・5・27と花は04・6・17

(1段)少ない花数であるがやっと咲き始めた。
まちがいなく5弁である。

シンジュボシマンネングサ=04・6・17撮影

(2段)真っ白の花で心皮も白色。心皮に腺毛があるのが見える。
花弁の先はかなりとがっているようである。

シンジュボシマンネングサ=04・6・17撮影

(3段)開花期の無花茎には葉が密生しているが
この状態が無花茎なのか、開花茎なのか私はよく分からないが、
この時点では花らしいものは全くなかった。

シンジュボシマンネングサ=04・5・27撮影

(4段)多肉質の葉は互生。円柱状の広線形〜線形。
葉は円頭か〜鈍頭、青白色帯びた淡緑色で無毛。
茎は赤味帯びているのがわかる。

シンジュボシマンネングサ=04・5・27撮影

(5段)小葉を真上から見たものを拡大してみた。断面は円形にみえる。
わざわざ撮影したものではないので、画像の不鮮明さが残念。
シンジュボシマンネングサ=04・6・17撮影
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