ケジャニンジン
アブラナ科 タネツケバナ属
 
学名 Cardamine impatiens var. eriocarpa DC.

『神奈川県植物誌 2001』
によると、ジャニンジンの果実に毛のあるものを言うと一行の解説があるだけ。『日本の野生植物 平凡社』にも
全く掲載がない。タネツケバナ属は果実は伸長し殻片はほとんど無脈、熱すると急に巻曲して裂開するそうだ。

ジャニンジン[Cardamine impatiens]について記載しておく事にする。
北海道から九州に広く分布するそうだ。木陰や水湿地にはえる一年
草か越年草。茎は細く無毛か多少毛がある。茎は直立し高さは10〜80センチになり、葉は薄く、小葉は粗く切れ込み、側小葉は2〜9対で
更に切れ込む。柄の基部には小さな耳部がある。花期は3〜6月。総状花序は果時にはのびる。萼片は広線形。花弁は緑白色で超楕円状
へら形で長さは2〜3・5ミリ。時には無いそうだ。果実は長角果で毛がない。ケジャニンジンはこの部分が毛があるになるということのようだ。
線形で長さ15〜25ミリ。種子は長楕円形で長さは約1・3ミリ。基部には狭い翼がある。根茎は無いかあっても目立たないそうだ。


出典・参考文献
●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館
●『日本の野生植物 U 草本 離弁花類』 平凡社



☆花の詩メモ☆


全く品種を知らず撮影した。林道入口の比較的日当たりのよい小川のほとりに、高さ30センチ程度のものが数本生えていた。帰宅後画像を
見ると長角果、茎、葉柄の耳部、葉軸にも毛が見られる。早速訊ね花掲示板に投稿し回答を待った。ジャニンジンから発展し、アッというまに
ケジャニンジンに辿り着いた。
その後、その沿線から1キロほど離れた山間部の国道沿いで、午前中だけ日のあたるような少し湿っぽい山裾に数本並んで生えているのを
見たが、どれも30〜40以下のケジャニンジンだったが、トラックなど結構通行量があり、なかなか撮影ができない。ジャニンジンはまだ見つ
けられない。


*画像転載禁止*



ケジャニンジン=06・5・14







(2段)花時は終盤の花序の様子。白い花弁が見えている。
ケジャニンジン=06・5・14

(3段)長角果には比較的肉眼でも見える白い毛が生えている。
ただし同一果序の中に毛のないものが混じっているものもあるらしい。

ケジャニンジン=06・5・14





(4段)茎の様子。疎らではあるが毛が見えるが
ジャニンジンやケジャニンジン共通の特徴のようだ。
葉柄基部のちょっと変わった耳部も共通の特徴。
縁には毛がある。茎に両手で抱きついているように見える。

ケジャニンジン=06・5・14

(5段)葉は見るからに柔らかそうである。
羽状複葉で小葉は多数あり更に中深裂している。

ケジャニンジン=06・5・14

(6段)葉軸は溝があるようだ。毛が見える。
小葉は微妙に互生しているようだ。

葉腋に長角果が見えているが毛が見えない。
ケジャニンジン=06・5・14
種別(け)  科別(あ)  FLORA  HOME Last update 09・1・2 広島県



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