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『神奈川県植物誌 2001』によると、ツルナ科の葉は単葉で互生し、多肉で托葉は無い。花は腋生し花弁はなく、萼筒は子房と合着。 子房下位で果実は核果。種子は腎形とある。☆ツルナ科かなのかハナミズナ科なのかについて。従来は子房下位で花弁状になる仮 雄蕊を持たない事などから、ツルナ属だけでハナミズナ科のツルナ亜科を形成していたが、最近ではハナミズナ科からツルナ亜科を 独立させ、1属からなるツルナ科として扱われる事が多いとある。ツルナ属の形態の特徴は科の特徴と同じで、日本には1種がある。 ツルナは浜辺の岩場や砂地に生える多年草.。霜等に合うと地上部は枯れる。高さは50センチ程になり、茎は匍匐するかややつる性 になるらしい。全体に無毛で透明な粒状の突起がありざらつく。葉は長さ4〜7センチで三角状卵形で互生する。葉質は多肉質で厚い が軟らかい。花期は4〜11月頃。小さな花は両性で1〜2個が葉腋につく、萼と花弁の区別がなく、花被は4〜5裂し裂片は黄色。雌 蕊の先は4〜8裂、雄蕊は8〜16個。萼筒は、4〜5稜があり3〜4ミリほどだが、果時には6〜7ミリになり4〜5個の突起が出る。 果実は1センチほどの黒褐色の核果で、裂開しない。4〜6個の突起がある。葉などにはビタミンなどを豊富に含み食用になる。属名 のtetragonia は果実の形に由来する。 出典・参考文献 ●『神奈川県植物誌 2001 』 神奈川県立生命の星・地球博物館 ●『日本の野生植物 U 草本 離弁花類』 平凡社 ●『園芸植物大事典 3』 小学館 ●『原色日本植物図鑑 草本編U 離弁花類』 北村四郎・村田源 共著 保育社 ☆花の詩メモ☆ このサイトを見直すにあたり、ハナミズナ科を初めて知った。NET上ではツルナはハナミズナ科として扱われているのを知り、慌てて手 持ちの色々な図鑑を調べてみた。 03・10・24 ツルナを最初に見たのは、岡山県の島の民家の庭先の畑に植えてあった。周囲は海だが山の中腹にあるお宅である。1本だけ這って いた。肉厚の葉と茎には、毛とは違う白い粒の突起がびっしりある。地味な形の小さな花。黄色いのは花弁と思っていたが、図鑑の記 述で萼ということを知った。ヒシに似た棘状の果実が出来るそうだが、この時はまだ知らなかった。 06・7・22 近所に魚釣りの大好きなご夫婦がいる。ご主人の定年退職後は、二人でほぼ毎日出かけている。海辺でこのツルナを摘んできて魚とと もに食べるのだそうだが、あまり興味がなかったしその時はどのように調理するのか聞きもしなかった。その知人が、ハマボウの咲いて いる場所に案内してくれた。海辺にはハマゴウやハナハマセンブリが咲いていた。既に咲き終えたハマダイコン、ハマヒルガオ、ハマエン ドウ、ハマボッスも。道路の縁や周辺に沢山のツルナが生えているのを見た。それを摘んで持ち帰る気はしなかった。枯れたツルナの茎 には黒っぽい果実が付いていた。 08・3・29 06年にこの浜辺で見たハマダイコン、ハマエンドウ、ハマヒルガオが咲いているのではと、久しぶりに出かけてみた。既にツルナも咲い ていた。花期はずいぶん長い。 |
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(2段)高さはここでは大きいもので30センチ程度だった。 三角状卵形の多肉質な葉は、見るからに肉厚に見える。 毛が密生して見えるが無毛で粒状の突起だそうだ。 3月29日の撮影。この時期は葉縁が紅色帯びているようだ。 (3段)葉腋に小さな花が付いている。 花弁状に見えるのは萼で4〜5裂しているようだ。花弁はないそうだ。 花は両性で柱頭の先は5〜6裂しているように見える。 左の花の様に子房は萼筒に合着している。 (4段)萼片が窄んでいる、突起が特に目立つ。 (5段)偶々枯れた茎についていた1センチほどの果実。 果実は核果で数個の突起がある。菱の実に似た形の超小型で海に流れていく。 (6段)茎、葉柄、萼にもびっしりと粒状の突起が密生している。 葉は互生し、短い葉柄がある。花にも短い花柄がある。 (7段)葉の表面。毛が密生して見えるが無毛らしい。 粒状の突起だそうだ。 (8段)芽生えて間もないツルナの若葉。瑞々しそうだ。 左右に見える茎は、ハマゴウ。 |
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