エンドウ
マメ科 エンドウ属
 
学名 Pisum sativum L.

エンドウ属の1種で種子や若い莢を食用とするため、古くから栽培されている。ピスム属は和名エンドウ属。属名の由来ははっきりしないそうだ。
エンドウ属は無毛の蔓性多年草。葉は羽状複葉で互生。頂小葉は剛毛か巻きひげ。托葉は大きく葉状.。花は蝶形、葉腋に単生か総状につく。
果実は扁平な豆果。

エンドウは耐寒性の一年草の蔓性植物。茎の長さは栽培品種により異なるが、極矮性、半矮性、高性等がある。茎は中空で羽状複葉で互生
し、先端の小葉は巻きひげになり、葉の基部には発達した托葉がある。茎、葉ともにロウ物質に覆われている。花柄の先が分岐して2つの花が
付き、双莢(そうきょう)になる事も多い。花は旗弁、2個の翼弁、竜骨弁を持つ蝶形花。雄蕊は10個で内1個は離れている。雌蕊も雄蕊も竜骨
弁に包まれて弁内で受粉し、他花受粉は極めて少ない。莢は子房壁(1心皮)の発達したもので、平たい2片からなり内縫線に沿った胎座に種
子が並ぶ。種子にある胎座痕は白目と黒目がある。栽培品種の莢について●剥き実用は、莢の内層は2〜3層の木化細胞を含む膜状組織が
ある。●莢用には此れが欠けて莢がやわらかく食用になる。乾燥種皮は変化に富み、栽培品種により異なる。エンドウの種子は胚乳が発達し
ていないので貯蔵養分は子葉に集まっている。

エンドウについてリンネは[
P. arvevse L. ]と[P. sativum L.]の2つの種に分類した。一般に前者は花が着色し丸い種子。後者は白花でしわ
のある種子、耐寒性が弱い等で区別されていたが、園芸学的には一つの種[
P. sativum とし、これを亜種または変種として2つのグループに
分けるのが一般化している。
●アルウエンセ群=東洋系。主に赤花。丸型、角ばった乾燥種子は澱粉含有率が高く耐寒性が強い。
●ホルテンセ群=欧州系。主に白花。乾燥種子が大粒でしわがあり、糖含有量が多い。
以上両者の中間型も多く厳密な区分は難しく、用途別に剥き実用エンドウと莢エンドウに分ける。前者は未熟の種子を冷凍、缶詰用に利用。後
者は未熟の莢ごと生食用にする。又剥き実用エンドウを完熟させて、スープ等に利用する事もある。



出典・参考文献
●『園芸植物大事典 1』 小学館




☆花の詩メモ☆


エンドウの花が咲き始めた。白の蔓性種は、添え木などをして這い上がらせるタイプの品種。グリーンピースやスナックエンドウ。旗弁のピンク
の種類は、蔓無しで背丈が低く早生種で手間の掛からないタイプらしい。同じ花でも、旗弁が白等の矮性もあるようだ。農家の人に訊いて見た
が、植えた人に訊いてみないとわからないと言われた。御尤もだ。NET情報から得たものには、サヤエンドウ(絹サヤ)、アオエンドウ(グリーン
ピース)、アカバナエンドウ(絹サヤ)、シロバナエンドウ(絹サヤ)、スナックエンドウ(花は白)など呼び名や学名も付いているようだが、区別が
さっぱりわからない。農家の人に訊いてみると、グリーンピース、早生エンドウ、スナップエンドウ、キヌサヤとは言うが、アカバナエンドウとかシ
ロバナエンドウとは言わないそうだ。エンドウの別名はグリーンピースとするサイトもあった。
スイトーピーに良く似た、3センチほどの蝶形の可
愛い花である。旗弁には脈がくっきりと見える。花の色によって実の色や形等違うので、其れを知るのもまた楽しみである。

06・3・17。
久々写真行脚に出かけた。農家のおばあちゃんに少し教えてもらった。エンドウにも栽培品種が豊富な様子

●絹サヤには、
紅色花を咲かせるエンドウ(アカバナエンドウと思える)は、豆を乾燥させると緑色と褐色帯びた2種類が混在するそうだ。
●絹サヤの白花を咲かせる(シロバナエンドウ)と、実エンドウのグリーンピースとを花だけで見分けるのは難しが、グリーンピースは莢は食べ
  ない。葉
は更に一回り大きいそうである。また花色が不明だが、豆が白っぽいものもある事も分かった。
●ピンクの花を咲かせる
一回り小ぶりな絹サヤを、早生エンドウといいこの辺りではよく植えられているようだ。
●スナップエンドウも白花で、莢も豆も太ったものを莢毎食べる品種である。スーパーでもスナックエンドウとしてパック入りを販売している。
*NET検索で知ったが正式名はスナップエンドウだそうである。

07・2・24
50センチ程度の高さで、白い花をつけているのはスナックエンドウと教えて貰った。支柱を立てると1メートルにはなるそうだ。スナックエンドウ、
グリーンピースは白い花である。シロバナエンドウはどちらも含むのか其の辺りは不明。花の大きさは、アカバナエンドウと同程度、直径は3セ
ンチ程有る。流石に花だけ見たのでは、私にはグリーンピースと見分けが付かない。今日はちょっぴり笑っちゃった。と言うか、またもや失敗を
やらかした!農家の人に、『豆がなったら撮らせて貰ってもいいですか?』とカメラを動かしながら言うと、いぶかしげに私を見て黙って笑ってい
らした。あっ!失敗した!『写真を撮らせて貰いたい。』と付け加えた。『ぁぁ、どうど!どうぞ!私も可笑しな事を言う人だと思った。あっはは!』
と二人で笑ってしまった。あぁ、一言足りないばかりに。以前も畑に咲いていたニワザクラを見つけて『とら(撮るのつもりだったのに)せて下さい
ますか。』と言うと、いきなりおじいさんが『如何いうつもりで植えたか知っているのか、云々かんぬん・・・。』と怒り始めた。隣にいた息子さんが、
カメラをぶら下げている私をみて『カメラよ、カメラ。写真よぉ、写真。』と言っておじいちゃんに説明。其の時も笑って終わったが・・・。一言足ら
無いばかりに、とんだ誤解を起こしてしまった。まだ有る。(笑い)こんな事が。相当学習能力が無い私。自分はカメラをぶら下げているし、目的
は全て撮影と思い込んでいるので、写真と言うたった一言が足りないばかりに誤解されてしまうのだ。まだカメラ行脚を始めたばかりの頃、道路
端の庭先にキフアオキの赤い実を見つけて、カメラを見せて『とらせて(撮る)貰っても良いですか?』と言うと、其の時はおばあさんだったが、『
築山のものはとらない事にしている』と言われた。『そうですか。すみませんでした。』とその場を過ぎて、近くの藪でフユヅタの黒い果実を触って
いると、其のおばあさんが通りかかり、『それならとってもいいですけぇ。』と言われた・・・・。あぁぁ・・・写真を撮らせての積もりが、果実を採らせ
てと誤解。其の時、おばあさんの返事の意味を理解した私だった・・・・ぬるい頭である。(((笑)))



*画像転載禁止*



●グリーンピース=(シロバナエンドウ)(蔓性)=日本では欧州系とも呼ぶそうだ
     
学名 Pisum sativum var. hortense


(1段)花や葉だけだと莢ごと食べるスナックエンドウににている。莢は堅くて食べられない品種。
エンドウ(白花)=撮影07.2.24


●スナップエンドウ (スナックエンドウ)

近所の知人が庭の花壇に2〜3株植えているもの。シロバナだそうだが花を撮影できなかった。
高さは1メートル以上ある。収穫もそこそこあるそうだ。

(1段)スナップエンドウの托葉。スナップエンドウの蝶形花は白花である。
必ず葉は対生している。葉のように見えるがこれは托葉である。

スナックエンドウ=07・3・23

(2段)葉の先はつるになり、対生してつるが伸び出し巻き付く。
スナックエンドウ=07・3・23

(3段)果実の莢は太くて厚みがあるが皮ごと食べる品種。

スナップエンドウ=撮影07・4・26




●早生エンドウ(わい性種)(蔓なし)
       



早生エンドウ=04・3・3



●キヌサヤ(蔓性)=東洋系(アカバナエンドウ)
        学名 Pisum sativum var. arvense


エンドウ(アカバナきぬさや)=撮影06・4・16
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