ヤブツバキ
ツバキ科 ツバキ属
 別名 ヤマツバキ
学名 Camellia japonica L. 

ツバキ属は常緑の高木または低木。葉は互生し短い葉柄があり、托葉は無い。花は両性で腋生または頂生状につき、単生するか数花が集まる。
多数の苞があり、5個の萼片とともに普通脱落する。花弁は基部で合着している。雄蕊は多数あるが、合生して雄蕊筒を形成し、外側のものは基
部で花弁と合生する。子房は3〜5室。各室に4〜6この胚珠を含む。花柱は細い。果実は木質の大きな刮ハで胞背裂開する。種子は少数で胚
はまっすぐで子葉は厚い。ツバキ科の他属に比べると、種子は大型で果皮裂片は脱落しない。果皮の暑さはまちまち。ツバキ属は全て東南アジ
アの亜熱帯蚊ら温帯の雨量の多い所に分布。特に中国には多くの種が分布している。ツバキ属の主要分類は、4亜属19節に分けられ、その根
拠となる形質は萼、苞、花柄、雄蕊、花柱や子房等から。属名のカメリアは人名に因む。

『園芸植物大事典 3 小学館』では、和名ツバキ別名ヤブツバキとある。 『日本の野生植物 木本T 平凡社』は、和名ヤブツバキとなっている。
ヤブツバキは日本の広域に分布する高木である。ツバキと聞くと日本原産の様に思えるが、日本原産ではない。高さ15メートルに達する常緑高
木。葉は互生し無毛。表面は濃い緑色の革質で硬く光沢がある。表面の艶はクチクラ層が発達しているからである。裏面は淡い緑色、幼葉にあ
った白色で長い伏毛が落ちた跡に、コルク質の小いぼが残るそうである。葉身は12センチ前後、幅5・5センチ程の楕円形、長楕円形、卵状楕
円形で先端は尖る。葉縁には鋸歯が有る。若い枝は初め緑色、後に淡い褐色帯びる。二年枝は褐灰色帯びた白色、幹は灰白色で平坦である。
開花は11〜12月または2〜4月。花径は8センチ前後で、紅色一重の杯咲き。花弁は普通は5個、瓦重ね状に並び、萼苞片との中間型の小型
花弁があり、厚質で先端は凹入、基部は細まってより厚くなり、互いに合着して筒部をつくり、枝先に咲く。一般に春咲き。花糸は半分合着して筒
状になる。確かに花弁はバラバラに散る事はない。全部が合着した花弁がポトリと落ちている。掃除をするのは楽である。サザンカはその点掃除
を小まめにしておかないと、散った花弁は見苦しく掃除も往生する。

ツバキ属の園芸品種の大部分は、ヤブツバキから分化したもの。現在では他種との種間雑種が多くある。屋久島に分布ヤブツバキノのT型に、
リンゴツバキ [
f. macrocarpa (Masam.) Tuyama  異名 C.japonica var. macrocarpa Masam. ]がある。花はヤブツバキより小型
で筒咲き、雄蕊は筒状。果実は赤色に色づき、7〜8センチと大型らしい。その他、沖縄諸島には、ヤブツバキの変種とみられるホウザンツバキ
[
var. hozanensis (Hayata) Yamamoto ]が分布。花はリンゴツバキに似ているらしいが、果実は大きくなく胚珠数は多く、苞も多いそうだ。


出典・参考文献
●『日本の野生植物 木本T 裸子植物』 平凡社
●『園芸植物大事典 3 』 小学館
●『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社
●『山渓ハンディ図鑑 4 樹に咲く花 離弁花2』 山と渓谷社




☆花の詩メモ☆


図鑑の解説に雄蘂の事を『茶筅の様な』と表現されているが、正に茶筅の様である。果実は刮ハで2〜3センチの大きさ。皮は可也硬い。弾けて
いるのを見た事は無いが、上記図鑑によると殻は3裂するらしい。中軸に球状に付いた種子が有るらしい。果実は沢山なっているのを見た事も
ない。1〜2個生っているのは目にするが。ヤブツバキは町内にもある。すでに廃墟となった敷地の縁にある。車も通れない田舎の細い道を抜け
ると、このヤブツバキの大木に出会える。地生か否かは判らないが、何時も出かける福山北部の山に生えている。樹高5〜6メートル程だろうか、
直径30センチ以上もある幹。ここは県道を折れて、車一台やっと通行できる山道がある。さらに山に向かって行くと、小川の辺にこの大きなヤブ
ツバキが生えている。木々の緑がちらほらと芽を出し始めた頃一際目立つ。一人で薄暗い山道を歩いていると、『ガサッ』と音がしても、ハッと振
り向くような場所だが、この花を見ていると、なんとなく一緒の様な気がしてホットする。赤い花のせいだろうか。白花品種は、シロヤブツバキfとい
うそうだ。しかし、ヤブツバキは同定しやすいが、他のツバキ類については、私は同定は全くできない。
『園芸植物大事典』のツバキ属の項は26
ページに及ぶ。



*画像転載禁止*



ヤブツバキ=04・4・2





(2段)多数の雄蕊はらせん状に並んでいるそうだ。基部で合着した花糸
は、筒部を形成して、さらに花弁筒部に合着する。園芸種のサイトに掲載。
花糸は白色らしいが、ピンク色になっている物を良く見かける。
筒部の底には、多量の密液を分泌し蟻などがよく集っている。

ヤブツバキ=07・4・6




(3段)花芽は丸みが有る。左端は葉柄。
花芽と葉柄の間に潰れた様な扁平な葉芽がみえる。
萼苞片は瓦重ね状に配列しているとあるが、良くわかる。

萼苞片は円形から扁円形、基部は5ミリほどの花柄を取り巻いているそうである。
縁は黒褐色で膜質。外面には伏した短絹毛が密生しているそうだ。

ヤブツバキ=07・4・6

(4段)葉芽。瓦重ね状の芽鱗は緑色。外側の芽鱗は無毛。
葉芽が展開してくると内側の芽鱗の絹毛が密生しているのが判る。
葉柄や葉脈、葉裏に毛が無いのが判る。

ヤブツバキ=07・4・5




(5段)葉表は艶があり葉縁には細かい鋸歯がある。
葉身は10センチ以上有るものもある。葉は比較的大きい。
主脈は表面にやや隆起いているが裏面の方がよく隆起している。

ヤブツバキ=07・4・5




(6段)果実は4〜5センチあり硬い。
中には黒褐色の種子があり、椿油の原料となるそうだが、果実が
たくさん生っているのは見たことがない・・・1〜2個は偶に見かける。

果実=03・7・15



≪2≫ シロヤブツバキ
        学名 Camellia japonic f. leucantha
 


シロヤブツバキ=03・4・3 
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