シダレウメ(枝垂れ梅)
バラ科 サクラ属
  
学名  Prunus mume Sieb. et Zucc.

『園芸植物大事典 1 小学館』
によると、梅について解説がTページA4判で11ページにも及ぶ。ウメは多くの園芸品種が作出されている。
園芸分類については、小川安村による『性=しょう』分類をもとに、4性または3系9性に分けられる。植物学的には牧野富太郎がウメを5変
種に分け、杉本純一は9品種に分けている。広江美之助は日本の203園芸品種について、花の形態から2変種6品種5亜品種に分類して
いるとある。


出典・参考文献
●『園芸植物大事典 1』 小学館
●『山渓カラー名鑑 日本の樹木』 山と渓谷社
●『日本の野生植物 木本T 裸子植物』 平凡社




☆花の詩メモ☆

ピンク色の枝垂れ梅は、好きですねえ!!2003年の3月、ふらっと立ち寄った全く縁の無い浄土宗の寺の境内。ひっそりとした庭に、白い
花の枝垂れ梅と、ピンク色で大輪八重咲きの枝垂れ梅が、まさに満開だった。手入れの行き届いた庭の一角に、ピンク色の花を咲かせた樹
姿はまるで球暖簾のようだった。其の後、あの時見たものと同じ物だろうと思える木を、幾度と無く見る機会はあったが、あのお寺の境内に在
った、桃色八重の枝垂れ梅より優る木には出合っていない。あれ以来、あのお寺を一度も訪ねていない。再度訪ねてみたくなる・・・・。

梅には、実梅と花梅があるのは知っているが、系統類別され野梅系、紅梅(緋梅も含む)系、豊後系に分けられているそうである。更に性(し
ょう)と呼ばれる品種群に分けられるそうである。枝垂れ梅も3つの系統類別されており、枝垂れ系と言う類別はされていない。然し、分け方は
色々在るそうだ。ここでは、枝垂れ梅は3つに分類せずに、纏めて枝垂れ梅として掲載したが、この掲載の仕方が意味のないものかもしれな
いが、品種名が全く判らないので、じつのところ何系に入れてよいのかが全く不明。枝垂れ梅も白、ピンク、紅、青い萼片等沢山あるようだ。
図鑑を頼りに挙げるとすれば、先ずゴフクシダレ(呉服枝垂れ)、アワジシダレ(淡路枝垂れ)、シラタキシダレ(白滝枝垂れ)、タマガキシダレ
(玉垣枝垂れ)、リョクガクシダレ(緑萼枝垂れ)、エンシュウシダレ(遠州枝垂れ)、ベニシダレ(紅枝垂れ)等などと沢山ある。しかし、品種名
を列挙しても・・・実際に木本と品種名が一致しない。




画像転載禁止*


≪番外編≫

或るお寺の境内にあった、あの枝垂れ梅。2005・3・19・再度訪ねてみた。
この枝垂れ梅は、この灯篭の方から見るように植え込んである。右や左に廻って見たが、横に広がった枝
振りが、写りこまないのだ。家のほうからは庭に仕切りがあり恐らく見えないはず。ただ、残念なのは後ろの
住職のお住まいが邪魔になる・・・。あそこが築山なら・・・この位置から見ると素晴らしいだろうに。それに、
今回の樹姿に一寸がっかり・・・残念。2003年に初めて訪れた時は、感嘆した。枝垂れる枝にピンクの大
輪八重の花が、玉暖簾のように咲き誇っている様は、それはそれは見事であった・・・・。

(1段)
樹姿=05・3・19

(2段)
呉服枝垂れと言う木本ではないでしょうか=05・3・19




≪1≫品種名不明  町内の土手の木本。境内の枝垂れ梅と良く似ている?
    
    木本は細い枝や棘状の枝も多少はある。2〜3段並んだ桃色の花弁。
    樹姿は一寸冴えないが・・・3cm程度の花は、ピンク色の八重で華や
    かに映える。

(1段)緑色の枝垂れた枝に、桃色の花弁が艶やか。
花弁は半八重、二段に並んでいる=05・3・14

(2段)蕾。萼片は、緑色と紅色。
蕾、萼片は緑色が強い紅色=05・3・14

(3段)枝垂れた枝に咲く花序。半八重にも見える。

3cm前後の花はピンク色で綺麗=05・3・14

(4段)一寸冴えない・・・樹姿。
町内の土手の枝垂れ梅=05・3・14


≪2≫品種名不明 畑の土手に植えてあった木本。

    黄緑色の萼片の八重。花径は、2・5〜3cmほど。未だこの3月10日の時点では、
    2輪のみ開花していた。枝は緑色。野梅系の青軸性だろうか。クールな花の印象。

(1段)緑の枝と。黄緑色の萼片。花弁の色は緑白それとも乳白色??
          雄蘂の中に花弁化しているのが見える。
黄緑色の萼片。花径2・5〜3cm=05・3・10

(2段)展開し始めた花。灰色と緑の樹肌。
開花し始めた蕾=05・3・10

(3段)蕾。黄緑色の萼片。
黄緑色の萼片と、緑白色の花弁=05・3・10

(4段)花弁の基部は、桃色帯びていない。
花は青白く見える。雌蘂が2本有る。
花弁の基部は、赤味を帯びない=05・3・10

(5段)まだまだ蕾が固い樹姿。幹も緑と灰紫が混じる。
枝垂れる枝は緑色。

1mほどの樹高=05・3・10


≪3≫品種名不明 庭に植えると素晴らしいだろうに・・・。

   ヒノツカサシダレ(緋の司枝垂れ)と言う木本があるそうだが、立候補させたい・・。
   鮮やかで濃い紅色の八重。花径は2・5程度。幹は紫だが、枝垂れる枝は緑色。
   残念ながら未だ蕾が固く、1輪のみ開花していた。苗木を植えたばかりの様な木
   本でひょろひょろの1mほどの木本。畑に植えてあった・・・。木本が小さいと花が
   裏返しに咲いて、至極残念!!花弁は細く感じる。

(1段)濃い紅色が艶やか、緑の枝先で美しい。
(3)の花を引っ張りあげて写してみた。

2・5cmほどの濃い紅色八重の花=05・3・10

(2段)蘂の色は、淡いピンク色もしくは白に見える。
斜交いに見た花=05・3・10

(3段)緑の枝と紅色の花の対比が素晴らしい。
枝垂れる枝は緑色。紅色の花が艶やか=05・3・10


≪4≫品種名不明  ≪1≫と同じ木本かもしれない。

    道路に面したマンションノ、オープンな庭に植えてあった木本。通りすがりに
    写したもの。余り花が付いていなかったが樹姿は、≪2≫の木本と似ている。
    雄蘂が花の大きさからすると、短く感じた

(1段)甘いピンクの八重が美しい。3センチほどの花。
3cm以上有る花は大輪の八重=05・3・14

(2段)朝日を受けて、ため息が出るほど綺麗なピンクだった・・・・。
朝日を浴びて、飴細工のようなピンクが美しい=05・3・14

(3段左)花弁が波打って見える。
(3段右)蕾が開いたばかりの花と。咲き終えて短い蘂が残っている花殻。

花弁が波打って見える=03・2・27展開し始めたばかりの花=05・3・14


≪5≫品種不明の枝垂れ梅   ≪1≫≪4≫≪5≫は、全て同じ木本だろうか??

   通りすがりのお宅の庭。ガレージの奥で一段高い位置の築山に、植えてある樹高3m程
   の枝垂れ梅。車で細い坂道をゆっくり登っていると、ガレージの屋根越しに華やかな桃色
   が目に入った。車を止めて道路から一寸失礼して、写させて貰った。
   呉服枝垂れと言う木本ならいいのに・・・・と、密かに思っている・・・。木本と名前が一致す
   ると何故かほっとする。梅に関しては、殆どが不明のまま・・・・。消化不良を起こしそう。
   何とか見分けられないかと・・・思い悩む私。NETの中ではゴフクシダレと読む人とクレハシ
   ダレと読む人がある。素直に読めば、ゴフクシダレだが・・・どっちらが正しいのか判らない。


     (1段)枝垂れる枝にピンク色の花の木本。青空に映えて美しい。

シダレウメの艶やかな樹姿=05・3・6

≪6≫品種名不明 ≪2≫の木本とは別種ではと思うが・・・。

    ≪2≫の木本と同一種かどうか判らないが、黄緑色の萼片と緑白の八重は似ている。
    300種から栽培されていると言うから、似ている木本はざらにあるのだろうが・・・。
    ポピュラーな木本と言うのも有るのではなかろうか。図鑑や、他の方のHPを参照させ
    て頂いていると、此れではないか・・と思える木本が有るが、何しろ小さい写真一つだ
    けでは、同定し難い。此れでもかと言わんばかりに、色んな花の顔を載せてみた。


(1段)2・5センチほどの八重の花。開花すると緑っぽい白に見える。
花は白色八重、=05・3・14

(2段)雄蘂の何本かが弁化しているのが見える。八重には多い様に感じる。
雄蘂の先が花弁化している=04・3・10

(3段)開花し始めると、萼片が開いている様に見える。蕾の花弁は乳白色。

花が開花し始めると萼片が開くのか?=05・3・14

 (4段左右)花が開いた花弁は白。開く前の花弁の色は乳白色に見える。
幹は紫色新枝は緑色=05・3・14枝垂れ枝に咲く花=05・3・14

(5段)裏から見た花弁の基部は、赤味を帯びているが・・。
萼片は黄緑色。
花の裏側=05・3・14

(6段)蘂はそれ程長くは無いが、外側の花弁の基部は赤味帯びている。

一番外側の花弁基部は、赤味おびている=05・3・14

(7段)(5段)の写真の表側。

(5段)の花の表側=05・3・14

(8段)1・5メートルほどの樹高。
花は、近くで見ると花の基部が桃色帯びて見える。

1・5mほどの樹高の木本=05・3・14

(9段)(8段)の部分的拡大。

萼片は緑色だが、花弁の基部は赤味帯びて見える=05・3・14
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