ケアリタソウ
アカザ科 アカザ属
 
学名 Chenopodium ambrosioides var. pubescens
ケアリタソウは南アメリカ原産の一年草。帰化植物。

木化している下部の茎を見て、とても一年草とは思えない気がした。一度
03年に山の尾根で見た事があったが、その後不思議に見る事が無かった。

大きな河川敷に出かけてみると、随分沢山生えていた。50〜60センチ程
のものが多いようである。
茎には毛の無いタイプは全く無く、よく目立つ白い毛が生えている。葉裏に
は腺点が有り、独特の臭気があるが、私は特別不快とは感じなかった。葉
表は艶が無く、シボが多く葉縁には大小の鋸歯がある。苞葉があるが、茎
葉から次第に細くなっている。
総状花序に付く小さな黄色味のある花は、全く地味で目立たない。同属に
アメリカアリタソウ 
学名 C. anthelminticum があるが、こちらは葉に
殆どシボが無く、葉縁の鋸歯の切れ込みは大きく、苞葉は茎葉に連続せず
に急に小さく目立たないそうである。『広島県植物誌』には、分布の掲載は
無い。


『神奈川県植物誌』によると、腺点があり臭気のあるものをアリタソウ属とし
て分ける事もあるが、多くはアカザ属に纏められているとしている。アリタソ
ウ属とすれば、ケアリタソウ 学名 Ambrina ambrosioides となる。毛
の無いタイプのアリタソウ 学名 C. ambrosioides var. ambrosioides
 
と区別していたが、毛の多少については連続しているので、区別は不可能
と考えられるとしている。『広島県植物誌』では分けている。


*画像転載禁止*


ケアリタソウ=05・9・2





(2段)花被がどの部分か確認し難い画像であるが、
黄色の輪に見えるのは両性花の雄蘂、5個ある。
其の奥に白い毛のように見えるのが雌花の柱頭。

ケアリタソウ=03・9・6

(3段左)茎、葉柄、葉裏の主脈には目立つ長い毛がある。
(3段右)茎の下部が折られていたが、木化しており
一年草には見えないほどだった。

ケアリタソウ=05・9・25ケアリタソウ=05・9・25

(4段左)茎葉の様子。細長い葉の先端は尖っている。
(4段右)若い株。全体に丸みの有る葉をしている。

ケアリタソウ=05・9・2ケアリタソウ=05・9・25

(5段)葉表。艶は無くシボがある。葉縁には粗い鋸歯が有る。
ケアリタソウ=05・9・25

(6段)鋸歯は不規則で粗い。
ケアリタソウ=05・9・25

(7段)葉裏には腺点がある。黄色い腺点と図鑑にはあるが
黄色く見えないが・・・・・。

ケアリタソウ=05・9・25
(け)  FLORA  HOME Last up date 07・1・16 05・9・25


Copyright (c) 2004-2007 hananouta All Rights Reserved