ウラシマソウ
サトイモ科 テンナンショウ属
 
 学名 Arisaema urashima H. Hara

ウラシマソウは、山地等の木陰に生える雌雄異株の多年草だそうである。球茎は扁円形で球茎の下からでは無く、上から
根を出すそうである。私は残念ながら見たことは無い。そしてその縁にこいもが出来るそうである。花期は4〜5月。仏炎
苞の中部以下は普通のツツと思っていたが、しっかりと巻いた筒状になっている。舷部の基部は少し耳状に張り出してい
る。肉穂は付属体を含めて長さ30〜50センチにも達するそうだ。雌花は倒卵形、1室中に直立する胚珠が4個あるそう
だ。雄花は1〜4個の葯があるそうだ。花群の上は太くなり、更にその上は苞と共に曲がりそれより先は反巻きして直立し、
次第に細くなって釣り糸状に先は下垂している。

ナンゴクウラシマソウは[
ssp. thunbergii ]付属体下部の太い部分に小皺があるのが特徴。時に角状突起が付くそうだ。
附属体下部は太く、淡い黄白色をしており多数のしわがあるので見分けられるそうであるがまだ見たことは無い。


出典・参考文献
●『広島県植物誌』 中国新聞社
●『原色日本植物図鑑 草本編 V 単子葉類』 保育社
●『日本の野生植物 草本T 単子葉植物』 平凡社
●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館
●『山渓ハンディ図鑑2 山に咲く花』 山と渓谷社




☆花の詩 メモ☆


ウラシマソウは雌雄異株の多年草らしい。釣り糸のような長い付属体は確かに釣り糸のようである。童話の浦島太郎に重
ね合わせて命名されたそうであるが、発想が面白い。
学名について『
広島県植物誌』では、学名A. thunbergii ssp. urashima としている。学名は神奈川県植物誌 2001
を出典。

04・4・17
初めて見た。茶道の先生のお宅は南側が山に面した斜面で、庭の築山は自然の成り行きのまま。落ち葉が沢山落ちたま
まで、まるで自然の山の中のようである・・・・。庭でありながら野山で自然観察をしているようだった。落ち葉の間からムサ
シアブミやマムシグサ、ウラシマソウが生えている。ウラシマソウは、やっと仏炎苞の背後が見え始めていた。ヒメウラシマ
ソウも少しだけ頭を出していた。これは凄い庭だ!ムサシアブミ等これらも追って掲載する。

04・4・18
近所のご老人が盆栽仕立てにして丹精込められたウラシマソウを見せて下さった。町内の土手に咲く花を斜面にへばりつ
いて撮影していると、声を掛けて下さったのだ。すっかり生長した姿だった。エヒメアヤメも咲いていた。ウラシマソウには、
独得の釣竿の糸のような長い付属体が40センチ程伸びている。しかも半分立ち上がっている。草本そのものは意外に低
いようだ。高さは20センチほどだった。茎の高さは40センチほど、しかし、偶然山の中で見ると、驚いてしまいそうである。
ご実家の裏山から、エヒメアヤメ等とともに持ち帰ったそうである。其の山に行ってみたいものだ。



*画像転載禁止*



ウラシマソウ=撮影04・4・18





(2段)仏炎苞の中を横から見ると付属体の基部は意外に大きく
紫褐色の斑模様。雌雄の判断は出来なかった・・・・。
ナンゴクテンナンショウは太くなっている部分は黄白色らしい。

ウラシマソウ=撮影04・4・21

(3段)こうして見ると、舷部が前に垂れた様子は威圧感がある・・・・。怖い!
ウラシマソウ=撮影04・4・20

(4段)舷部の背面。前側から見るのとは違って・・・一寸笑える。

ウラシマソウ=撮影04・4・21




(5段)葉の様子。撮影の角度が悪く判り難い・・・。花の咲く葉は1枚で
小葉は10〜15枚程度付くらしい。しかし、どれがどうなっているのか判り難い。
小葉の縁は全縁らしいが、全縁には見えない、歯牙があるように見える。

ウラシマソウ=撮影04・4・18

(6段)長い茎の様に見えるがこれは葉柄らしい。
花茎(偽茎)はいずれの画像にも写っていないというより撮影
していない・・・・がここで見たものは10センチほどあった。

ウラシマソウ=撮影04・4・18




岡山県の或るお宅の庭に植栽されていた物


(1段)葉柄の根元に、小さなまだ1・5センチ程の幅の
仏炎苞の舷部が立ちあがっているいる。緑色帯びている。
一人前に、長い付属体はぴんと伸びていたが、まだ長さは5センチ程度。

ウラシマソウ=撮影04・4・17

(2段)葉も展開して間が無いような出で立ちであった。
ウラシマソウ=撮影04・4・17
種別(う)  科別(さ) FLORA  HOME Last update 06・10・30 広島県





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