チカラシバ
イネ科 チカラシバ属
 別名 ミチシバ
学名 Pennisetum alopecuroides (L.) Spreng.
異名 Panicum alopecuroides L. 、Alopecurus hordeiformis L. 、Pennisetum compressum R. Br. 、
異名 Setaria compressa (R. Br) Kunth 、Gymnothrix compressa (R. Br) Brongn.

チカラシバは、荒れ地や路傍、畔等に生える多年草。根茎は短く、稈は直立し分枝しない。束生する。高さは30〜
80センチの大きな株となる。稈の上端、花序の中軸に白毛がある。葉身の長さは30〜60センチになり、幅は5〜
8ミリと細い、葉鞘は扁平ぎみで背は竜骨となって平滑である。口部や葉身の下部には疎らに長い毛が有り、葉舌
は短毛が並ぶ。稈の頂部に1個の円錐花序がつき、花序の枝1本に1個の小穂がつき小穂基部につく剛毛は枝分
かれしない長短の剛毛は、芒状の総苞片で基部に輪生する。
花序は円柱形になり10〜15センチある。幅は総苞片を含めて3〜4センチ、暗紫色をしている。小穂は長さは7ミ
リほどで、小花は2個で芒は無い。柄は2〜3ミリ。第一苞頴は切形で微小、第二苞頴は長楕円形で小穂のほぼ
半分の大きさ。不稔の第一小花の護頴も殆ど同じ長さで多くの脈がある。内頴は雄蕊を抱いて雄花となることも多
いそうである。上部の小花は第二小花で稔性があり両性で結実する。小花の護頴も殆ど同じ長さで6〜7脈があり、
雄蕊は3個、雌蕊は1個で花柱は長く、上半分は深く2裂して暗紫色の柱頭になっている。

アオチカラシバ=淡い緑色のもの。
●ベニチカラシバ=暗赤色のもの。
●エダウチチカラシバ[P. orientale ]=総苞片が分枝するものをいう。 



出典・参考文献
●『日本イネ科植物図譜』 長田武正 平凡社
●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館
●『山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花』 山と渓谷社
●『日本の野生植物 草本T単子葉植物』 平凡社




☆花の詩 メモ☆ 


チカラシバは多年草で、毎年同じ場所に生えている。花序はブラシ状で、稈は分枝せず比較的硬く直立している。
小穂の基部には暗紫褐色の剛毛があるが、これは芒と思っていたが芒状の総苞片らしい。この近辺には、剛毛が
緑色をしているアオチカラシバもある。根茎が短い割には引き抜き難い。試しに引っ張ってみたが、これは結構力が
要る。私の力では抜けない。相当踏ん張って抜けたとしても、その反動で大きく尻餅をつきそうである。線形の葉を
素手で掴むとざらつきを感じる。迂闊にも葉舌の観察をしていなかったが、短い毛が並んでいるそうだ。葉の観察も
していなかった・・・・。
チカラシバと言う名前は03年に初めて知ったが、小さい頃の思い出に剛毛毎洋服につく。小穂を取り除いてもこの
剛毛は残っていた記憶。




*画像転載禁止*



チカラシバ=04・9・20





(2段)小穂には2個の小花があり、下側に雄性。上側は両性。
白い花糸の先に紫褐色の葯がぶら下っている。
左下方に先が深く2裂した数個の柱頭が見える。
2個の白いブラシ状の物。暗紫色の柱頭になるらしい。

チカラシバ=04・9・20

(3段)小穂が熟しているのか褐色になり、遠めに全体が黒っぽく見える。
チカラシバ=06・10・25

(4段)第一苞頴は極ちいさく、第二苞頴は確認で消える。
長い紫褐色の芒状総苞片は、小穂の基部に輪生している。
芒には微小の上向きになった刺毛があるそうだ。
小穂には2ミリ程度の柄があり、毛が確認できる。

チカラシバ=06・10・25
種別(ち)  科別(い) FLORA  HOME Last up date 07・3・10 広島県




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