アカザ
アカザ科 アカザ属
 
学名 Chenopodium album L. var. centrorubrum Makino 
 異名 C. centrorubrum ( Makino) Nakai 、

アカザは荒れ地や原野に生えるシロザによく似た一年草のようだ。葉は大きくて薄く、三角状卵形〜卵形。歯牙は
尖る。若い葉は表面基部あたりに赤色の粉粒がある。シロザとは芽生えの時期に芽の部分が赤いことで区別され
るが、花序の出るころにはシロザとの区別が付け難くなくなってしまう。花序も大きく、種子は円形で嘴状突起を出
さない。
かつては食用に栽培された。栽培されていたアカザの葉は卵形で大きく、鋸歯が顕著で高さは2メートルに
もなるそうである。


出典・参考文献
●『日本の野生植物 草本U 離弁花』 平凡社
●『神奈川県植物誌 2001 』神奈川県立生命の星・地球博物館




☆花の詩 メモ☆


アカザは一年草。葉の基部が白粉帯びるシロザの変種で、葉の基部は紅色になりきれいである。花被片は花が終
わった後も残り果実を抱き、若葉は白粉帯びて見えるが基部の紅色は小さくても鮮明なのには驚いた。これならす
ぐに同定できると実感した。アカザの果実は薄い膜に包まれているらしく、胞果と言うそうである。03年アカザを初
めて見た時、綺麗な野菜だな!と思ったのを覚えている。知らないと言う事は、極ありふれた物でさえ新鮮で感動
するものだ。良く手入れの行き届いた野菜畑。道路側の畝にたった一本生えていた。高さは20センチ程有ったろう
か。04年も同じ畑の同じ場所で、一本生えていた。植えられたのかな??と半信半疑だった。
若葉の基部は紅色帯びており、全体に白い粉状になっている。茎葉は比較的大きく、葉縁には粗い鋸歯が有るが、
シロザの鋸歯とは異なり、葉先も丸みがある。シロザは尖っていると感じた。生長した草姿は1.5メートル程有る。
茎はごつごつして木質化している。茎も葉も綺麗な紅色に紅葉している。蕾なのか既に実に成っているのか良く判ら
ないが、花や実に関しては、アカザ、シロザ、コアカザ、どれも良く似ているようである。例年見かけるあの畑には、
05年も1メートル程に成長し、左右に枝を張り赤く紅葉していた。杖にでもされるのだろうか?



*画像転載禁止*



アカザ=04・6・30



其の1=若葉の赤い部分で見分けられる物。畑の土手に生えていたもの。

(1段)アカザの若葉は赤紫。結構綺麗である。全体に粉を吹いたように見えた。
アカザ=04・6・30

(3段)茎葉は卵形〜三角状卵形〜菱状卵形。先端は丸みがあり、シロザ程尖らない。
葉縁には不ぞろいの鋸歯がある。
アカザ=04・6・30

(4段)1メートルほどに生長した草本。葉は大きい物は、幅6〜7センチ葉身10センチ程度。
隣の紫蘇の葉と同じ程度ある。葉の基部の赤い部分が良く目立つ。
アカザ=04・6・30



其の2=花序のあるもの。次第にシロザとの見分けは難しくなる。草はらの縁に生えていたもの。


(1段)蕾だろうか。果実か蕾か判らない・・・・入り混じっているのだろう。
上部の葉は披針形で、苞葉に移行しているようだ。

アカザ=03・10・14

(2段)花序。花被片は普通緑色。この場合は紅紫帯びている。
花被片は5個。黄色い葯をつけた雄蘂5個。雌蘂が成熟した後に、
雄蘂が伸びだすそうである。花後、花被片の背面が膨れて胞果を包むそうだ。
アカザ=03・10・14

(3段)茎葉は卵形出、葉縁の鋸歯もシロザより穏やかに感じる。
アカザ=03・10・14

(4段)葉腋から分枝する若い枝の基部に、小さな葉が見える。
僅かに紅紫帯びているのが確認できる。
アカザ=03・10・14

(5段)1メートルほどの草本であった。畑の土手に生えていた。
アカザ=03・10・14





(6段左)これは別の畑のもの。赤く紅葉した草本は1・5メートル程あった。
このような状態になっているのを03年〜05年と、同じ畑の中で見た。
この場合は、植えてあった様である。06年は無かった。
(6段右)主幹は2センチの太さになっていた。

アカザ=03・11・2
種別(あ)  科別(あ) FLORA  HOME Last up date 07・2・10 広島県





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