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サクラタデは雌雄異株の多年草。低地の日当たりのよい水辺に生えるそうである。此のあたりでは溝の縁や水っぽい湿地 に生えている。乾くと茎や葉はやや赤褐色になるそうである。花期は9〜10月。 ●雌花は雌蕊が長く雄蕊が短い。花被は淡い紅色で深く5裂、花被の長さは5ミリ程。雄花は逆に雄蕊が長く雌蕊が短いそ うだ。サクラタデは花柱は3裂、花被片に腺点が有るそうだが、ルーペでは確認していなかった。画像処理をする時点で確 認した。白い花被片のシロバナサクラタデは花被の腺点は少ないそうである。 ●花序枝は1〜3本あり、2本のものが多いそうである。 ●痩果については3稜型で先が尖り、黒色で光沢が少ないらしいが、図鑑によっては光沢が無いとある。まだ観察した事が 無い。同定の重要なポイントになる。*シロバナサクラタデの痩果は、黒色でレンズ形と3稜形があり、サクラタデより光沢が あるそうだ。同定の重要ポイントのようである。 ●葉については披針形。葉身は大きいものは12センチ前後も有り、幅は広いもので1・5〜2センチ前後。実際には細いと 感じた。生葉の先端は鋭利に尖り基部は楔型。脈上にはやや硬い毛があり、葉縁にもやや硬めの伏せた毛が並んでいる。 裏面には腺点が密生している。 ●茎については節が膨らむが、オオイヌタデの様に極端に大きいわけではない。托葉鞘は筒状で褐色で7〜15ミリ前後と長 く、縁毛も4〜7ミリと長い。托葉鞘の剛毛は基部が太いと感じた。図鑑の挿入線画等を見ると、托葉鞘全体に明らかに太め の伏せた毛があり、無毛ではない。 サクラタデの白花品[ f. albiflora ] も有るそうだが、シロバナサクラタデとは別種だそうである。また、サクラタデより小型の ものをヒメサクラタデ[P. japonica (Meisen) H. Gross var. micranthum (Nakai) Sugim. ] というそうだが、花の大きさには中 間型もあり変異が多いそうである。 出典・参考文献 ●『原色日本植物図鑑 草本U 保育社』 ●『神奈川県植物誌 2001』稈が輪県立生命の星・地球博物館 ●『日本の野生植物 U草本 離弁花類』 平凡社 ●『園芸植物大事典 3』 小学館 ☆花の詩メモ☆ 蕾は花被片より濃いピンク色に見える。葯嚢がピンク色のせいでそう見えるのではと当初は思っていた。弾けた葯は白色であ った。根茎は地中で這っている。引き抜こうとすると抜けずに切れてしまう。私の観察した草体の花被は極々淡いサクラ色をし ており、シロバナハナサクラタデとの区別が出来ず、03年に撮影して以来同定に迷っていた。シロバナサクラタデを見つけた 07年8月下旬、次の日早速サクラタデの生えている場所に出向いたが、まだ開花していなかった。10月下旬やっと同定する 事ができた。花径が1〜2ミリ大きいだけで、シロバナサクラタデより随分大きく感じる。お陰で花の大きさが違う事も確認でき た。 サクラタデは、我が家から1キロメートルほど離れた、高校に通ずる細い道の脇に当初は群生していた。シロバナツユクサ、マ メアサガオなど。初めて撮影した03年は、草刈りされる前に写せたが、最近は何時出かけても清掃が行き届き、全く見られな くなってとても残念に思うが、通学路では致し方ない。雌雄異種と知って尚更残念だ。現在写している草体は雌花の様である。 雄花はまだ観察できていない。 07・4・17 私のいる部屋からその場所が見える。最近シャベルカーが入り埋め立て工事をしている。このサイトを仕上げるにも、03年9 月以来観察が出来ていない。久々一寸様子を見に出かけてみた。サクラタデの群生する場所だけはまだ工事されていなかっ た。沢山新芽が出ている。驚いた事に葉には略100%黒い斑模様がある。ボントクタデ??とも思った。少し掘り起こして地中 の茎を見ると、横に這っている。引っ張ると必ず切れる。何株か節から切除して根をつけて持ち帰った。観察を続けて見たい。 近くにはカワジシャが20〜30センチに生長し、これまた一寸した群落を作っていた。 07・10・28 シロバナサクラタデを見つけた後に確認為再度訪れてみた。明らかに花の大きさが異なる事を実感した。サクラタデは一回り 大きく、花序も優美である。シロバナサクラタデの花序は花が沢山付き、花序枝も4〜5本あるものが多く少し重苦しさと、葉も 少し大きい様に感じた。サクラタデの花被片にある腺点をやっと確認した。最終的には痩果の確認が重要ポイントのようだ。 |
*画像転載禁止*
(1段)2〜3裂した花柱が飛び出ている様子から雌花の様だ。 2〜3裂する花柱からシロバナサクラタデと内心思い続けていたが、 シロバナサクラタデの花序を見て、明らかに異なることを確認できた。 (2段)雌花は7ミリ前後と大きく、シロバナサクラタデより一回り大きいと感じた。 花被片は5個。2〜3裂した花柱は長い。 雄蕊は短い。葯嚢はピンク色をしているが、弾けた葯は白。 花柄は、淡い黄緑色から赤味帯びたものまである。 (3段)蕾の様子。花被片には多くの腺点が確認できる。 (4段)開花した花の中には、 シロバナハナサクラタデ(サクラタデの白花品)かと思える物も混じる。
(1段)茎の節は赤味帯びて膨れている。 托葉鞘は褐色で長く15ミリ程度で短い伏せた太い毛がある。 先端の縁毛は長い。葉表の脈上の伏せた毛が見える。 (2段)托葉鞘には基部が太くて短い剛毛と 先端には太くて長い剛毛がある。葉柄基部にも毛が目立つ。 『神奈川県植物誌 2001』の線画と一致する。
(1段)4・17。芽生えたばかりの葉苗。 画像のものは大きい葉で3センチほど。黒い斑が略100%入っている。 一寸びっくり!ボントクタデか或いはイヌタデかと思った・・・・。 (2段)2センチほどの小さな葉でも葉縁の毛が良く見える。 区画整理されていたのでこのまま持ち帰り、自宅で栽培し様子を観察することにした。 (3段)自宅に持ち帰った根茎の様子。水槽で観察することにした。 長く地中を這う。節から根を出す。シロバナサクラタデとも良く似ている。
(1段)03年当時は、一面の群落であった。 (2段)生葉の様子。両面毛がある。 披針形で12センチ前後ある。幅は1〜2センチ程度。 先端は鋭利に尖る。基部はくさび形。 (3段)葉表。葉縁には硬い毛が並んでいる。 (4段)葉裏。毛があるのが良くわかる。 (4段)葉裏には腺点がある。 |
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種別(さ) 科別(た) FLORA HOME | Last up date 08・1・13 | 広島県 |
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