|
|||||||||||
|
|||||||||||
ナンテン属はインド、東アジアに分布する1属からなるそうだ。高さは2〜3メトールになる常緑低木。茎は直立。粗面で暗色。材は 黄色。葉は大形で互生し数回羽状複葉、短い柄があり中軸には関節がある。葉柄の基部は膨れて鞘になり茎を抱く。小葉は全縁 葉質は革質。花は頂生し円錐花序につく。萼片は多数あり3個づつ輪生しているが、内側のものは次第に大きくなり花弁状になる。 花弁との区別は不明瞭である。花弁は普通6個。雄蕊も6個。葯は黄色で縦に裂ける。子房上位で果実は球形の液果。普通は赤 く熟すが白実のものもある。果実には2この種子がある。属名は和名のナンテンに由来しているそうだ。 ナンテンは、中部以南の暖地山林に自生。野生種の茎は殆ど分枝せず、古い枝に枯れ死した葉柄がついている。葉は茎の頂部 につき、小葉は披針形で3〜7センチの長さ、幅1〜2センチ、先端は尖り濃い緑色で光沢がある。花序は大型で20〜40センチ の円錐花序になる。花径は6ミリぐらいで白色。開花期は6〜7月。最も内側の花弁が展開するときに、外側の花被片が一気に落 ちる。果実は秋には赤く熟す。ナンテンはナルテンともいうそうだ。円満成就の吉祥に因み縁起木、魔除けの木として庭の隅に植 えたり、お正月や祝い事には床の間に活たりする埜に用いられる。栽培による変異が多いそうである。園芸種も多数ある。例えば、 ●キンシナンテン[var. capillaris』=葉は細く糸状で葉芸があり多数の園芸種がある。 ●シロナンテン [var. leucocarpa]=果実が熟しても白い。 ●フジナンテン [var. porphyrocarpa]=果実は淡い紫色に熟す。 ●ウルシナンテン =果実が淡い紅色から黄色のもの ●イカダナンテン [‘Ikadananten’]=葉柄が組み合って筏のように見える。 ●オタフクナンテン[‘Otafukunanten’]=矮性で葉は広く丸みがあり、色彩が美しい。 ●ゴシキナンテン [‘Goshikinanten’]=キンシ系。広い葉が密生し紅葉が美しい。 ●ササバナンテン [‘Sasabananten’]=小葉の先が尖り葉柄が短く葉が密生して見える。 ●シナナンテン [‘Shinananten’]=高さは2メートルになる。小葉は丸み帯び葉柄は短い。 ●チモトナンテン [‘Chimotonanten’]=高さ15〜150センチ。茎が20〜200本立つ。 ●ナミバナンテン [‘Namibananten’]=果実の大小、赤、白、桃、黄色などの別がある。 ●ヤッコナンテン [‘Yakkonanten’]=高さ1・5メートル、茎葉ともに細形。赤実、白実があり、未生からはキンシナンテンが出る。 ●オリヅルナンテン 出典・参考文献 ●『園芸植物大事典 3』 小学館 ●『山渓ハンディ図鑑 4 樹に咲く花 離弁花 2』 山と渓谷社 ☆花の詩 メモ☆ 小さい頃、枝に枯れ死した葉柄がついている物を採ってきて、インクをつけてハンコの様に紙に押して遊んだ記憶がある。穴が3個 あいていた記憶もおぼろげにある。3個の穴は、関節の部分だったのかと今更ながら納得しているところである。 ナンテンにこれほど種類があるとは思いもしなかった。花後に夥しいほど花弁が散っていると思っていたが、内側の花弁が展開する 時に一気に落ちていたという、その理由が解り納得である。ナンテンといえば、トイレの傍や敷地の隅に植えているお宅をよく見かけ る。我が家の北隣のお宅では、ナンテンを南西の隅に、シロミナンテンを北西の隅に植えてある。南西の隅のナンテンは相当大きな 株になって我が家の家の壁に覆いかぶさっている。盆、正月だけの住人なのでいたしかたない。ところで私はお赤飯が大好きである。 圧力釜で炊くとあっという間に出来上がる。最近は全く拵えないが、以前はよく拵えたものだ。此のナンテンの葉を頂いて彩りも兼ね て使わせて貰っていた。 |
*画像転載禁止*
(2段)花は6〜7ミリの白色。萼片は多数あり3個づつ輪生。 花弁状になり花弁との区別がつかない。 内側のものが次第に大きく花弁状になる。花弁は普通6個。 雄蕊も6個。葯は黄色で縦裂。子房は上位。 (3段)花序が姿を現し始めたと思い撮影した。披針形のものは苞葉なのか??? その後の観察ができていないためさっぱりわからない・・・・。 (4段左)葉の中軸の関節の様子。 (4段右)葉柄の基部が膨れて鞘になって茎を抱く。 (5段)葉は奇数数回羽状複葉になる。短い柄がある。 画像は先端の部分。 (6段)葉は大形で艶がある。葉は互生しているが、この画像からは 密生しているのと大きいのでわかりにくい。 (7段)ナンテンの果実は重そうに垂れているものが多い。 品種によっては直立している。 |
|||
|
Last up date 08・8・16 | 広島県 |
Copyright (c) 2004-2008 hananouta All Rights Reserved