ヒガンバナ
ヒガンバナ科 ヒガンバナ属
 別名 マンジュシャゲ
学名 Lycoris radiata Herb.

リコリス属和名ヒガンバナ属についてはショウキズイセンのサイトに掲載済み。
 
ヒガンバナは中国原産。種名の radiata は放射状の意味。山麓、堤防、水田の傍らなどに生えるごく普通の植物。鱗茎は広卵形、3〜
4センチの球状で短首で外皮は褐色。9月中旬に長さ40センチの花茎をのばし、総苞片は膜質。鮮赤色の花を5〜7個程つける。花被
片は細く縁は波打ち外側に反曲する。雄蕊が著しく突出するのが特徴。葉を花後に出し光沢のある革紐状。属の中では最も葉幅が狭い。
濃い緑色で中央に灰緑色の線の入った線形の葉。長さは30〜40センチ、幅6〜8ミリ。果実は不稔で種子は出来ない。出来ても不稔。
日本のものは3倍体の不稔種しかないとする図鑑もある。中国には開花が早く、やや小型で2倍体の結実する品種があり、日本では、コ
ヒガンバナ[var. pumila ]というようだ。白花の品種はギントウカ[f. alba Honda]というそうで、シロバナマンジュウシャゲとは異なる。シロ
バナマンジュウシャゲは花被片が大きく反曲せず黄色または紅色の条が混じる。ヒガンバナの鱗茎にはリコリンその他のアルカロイドが
含まれるが、昔は水洗いしてリコリンを除き、澱粉を食用にしたり糊の材料に使用したそうだ。


出典・参考文献
●『日本の野生植物T 草本 単子葉類』 平凡社
●『園芸植物大事典 5 』 小学館
●『原色日本植物図鑑 草本編V 単子葉類』 北村四郎・村田源・小山鐡夫 共著 保育社
●『原色園芸植物図鑑 改訂版 W 球根編 』 塚本洋太郎著 保育社
●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館




☆花の詩メモ☆

=小さい頃の思い出を懐かしむ=

小さい頃の風景である。彼岸になると不思議な程正確に、見渡す限りの田んぼの畦が真っ赤に成る程咲いていた。当たり前の光景だった。
毒の花と言っていたので、摘み取りたいとも思わなかったし、真っ赤な花が、毒々しい気さえしていた。お墓参りをする頃に必ず咲く花と言う
思い出だけで、特別気に掛けた事も無く花の存在すら長い間忘れていた・・・。数十年の歳月が流れ、写真を撮るようになった今、ヒガンバ
ナをはじめて意識して見た。無性に郷愁を感じた。あちこちでポツチポツチ咲いているのは見かけるが、あの頃の様な光景を求めて、この
周辺の田舎で探してみたが、開発の進んだこの辺りでは、あの様な光景は見られない・・・。福山市を北部に向かうと、小さい頃実家周辺で
見た光景と比べ物にならないが、それでも田んぼの畦に群生している光景に出合える場所がある。
毒が有ると言う事で、庭に植えているお宅を見かける事は無かった気がするが、近所のお宅では花壇に植えてある。



*画像転載禁止*



ヒガンバナ=05・9・18







ヒガンバナ=05・9・18

ヒガンバナ=03.9.27




(4段)9・28。鱗茎は径4センチほどの球形で短首らしい。
残念ながら、既に草刈がしてあり花の状態は解らなかった。
葉が出現している。普通この時期はまだ花は付いているころではある。

ヒガンバナ=04・9・28

(5段)10・19。濃い緑色の葉の中央に灰緑色の線がはいっている
葉が出現している。線形で先端は丸みがある。

ヒガンバナ=03・10・19

(6段)12・6。葉はずいぶん伸びてきているがまだ寝そべってはいない。
ヒガンバナ=03・12・6

(7段)2・6。線形の葉はすっかり寝そべっている。
初夏には、葉は枯れる。

ヒガンバナ=07・2・6




(8段)葉の拡大。線形の葉表には中央に灰緑色の筋がはいり、
葉裏は粉白色で、中央は緑色で竜骨状。

ヒガンバナ=03・12・6
種別(ひ)  科別(ひ) FLORA  HOME Last up date 08・10・1 広島県



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