オカノリ
アオイ科 ゼニアオイ属
 
学名 Malva verticillata L. var. crispa
 異名 M. crispa 、英名 curled mallow

オカノリはヨーロッパ原産の一年草でフユアオイの変種。和名のオカノリは、陸海苔の意味で葉を火に炙り揉んで粉にしたり、茹でて
柔らかくしたものが海苔に似ていることに由来するそうである。
 オカノリの高さは1〜2メートルになる。葉は沢山茂り、縮れてしわが多く広円形で5〜7浅裂する。葉縁の裂片は細鋸歯がある。花
は葉腋に群生し、7〜8月に白紅紫色帯びた1センチ程度の小さな花を纏まって沢山咲かせる。古くから冬の野菜として栽培され、飼
料にも利用されたそうだ。薬用植物としても利用価値が高かったそうである。ヨーロッパではサラダ菜として栽培されるそうだ。


出典・参考文献
『園芸植物大事典 3 』 小学館
『日本の帰化植物』 清水建美著 平凡社



☆花の詩メモ☆


知人が畑に植えていた。05年6月初めて見た。彼女に『これフユアオイ?』と訊ねると『オカノリと言う植物』初めてオカノリという単語を
聞いた。オクラの様な粘り気のある食べ物だと教えてもらった。その時は葉は殆ど茂っておらず、フユアオイかと思った。とても良く似て
いた。07年に、また其の畑で野菜などの花を撮影していると、今度は盛り盛りと葉の茂った状態のオカノリがあった。高さは60〜90セ
ンチ程度。花は相変わらず小さくて殆ど目立たない状態であった。茎を一本分けてもらって持ち帰り、ゆっくりと花を撮影した。然し、葉
は食べてみなかった。


*画像転載禁止*


●フユアオイと見まがうような草姿のもの(05・6・13撮影)


オカノリ=05・6・13







(2段)淡いピンク色帯びた1センチに満たない小さな花である。
萼のすぐ基部にある小苞が見えている。

オカノリ=05・6・13




(3段)花は葉腋に固まって付く。
果実は分果。萼が包んでいる。
果実の確認をしていないのが悔やまれる。

オカノリ=05・6・13





(4段)葉には長柄があり、心臓形〜腎円形。
掌状に浅くまたは中ほどまで5〜7裂し鈍い鋸歯がる。
裂片は半円形〜三角形状をしている。

オカノリ=05・6・13

(5段)中ほどまで5〜7裂して三角状のものもある。
オカノリ=05・6・13

(6段)茎は直立しているが、あまり葉が茂っておらず
瞬間フユアオイではと思った・・・・。
変種の関係なので、似ていてもおかしくはない。

オカノリ=05・6・13




●オカノリ とすぐ分かる草姿のもの


オカノリ=07・7・10






(2段)花は普通5弁花。白地に縁は淡い桃色をしている。
オカノリ=07・7・11

(3段)時にはこの様な花もあるようだ。9個も花弁がある。
オカノリ=07・7・10




(4段)葉柄の基部に托葉があった。
オカノリ=07・7・10




(5段)葉裏。基部の葉脈上に僅かに毛がある。
オカノリ=07・7・11

(6段)茎上部の葉の様子。花が見えている。
このように葉が沢山ついている。

オカノリ=07・7・10

(7段)中間から下部の葉。
大きな葉は5〜7裂し裂片は円形。

オカノリ=07・7・10

(8段)最下部の葉。殆ど円形。
オカノリ=07・7・10
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