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ケキツネノボタンは、キツネノボタンに似て田んぼの畔や湿地等に生える多年草。全体に開出毛が多い。茎は直立し25〜50センチ。 丈夫で開出毛が密生し、よく分枝する。根出葉には長い葉柄がある。茎葉は短柄があり1〜2回3出複葉。小葉は倒卵形で2〜3中裂 し、葉縁は不揃いで鋭い鋸歯がある。葉の両面には伏せた毛がある。上部の葉は1回3出複葉または単に3中裂する。花は4〜7月。 萼片は5、背面には毛があり花時には反り返る。花は径1・2センチ、花弁は5個、集合果は球形で果床は楕円形で白毛がある。痩果 は広倒卵形、長さは3・5ミリ、まわりは扁平となって両縁に不明の稜線があって縁取られている。花柱の基部は広がり3角形で、先は 少し曲がって鈎となるか、花柱の部分が殆ど外側に曲がらないとある。『神奈川県植物誌 2001』によると、葉形、茎や枝の開出毛等 明らかに異なる。残存花柱の形、果実の縁に稜がある点が特徴で、生育環境なども、キツネノボタンは日陰を好むがケキツネノボタン は日当たりの良い環境を好むそうだ。また、『検索入門 野草図鑑 6』には、葉に立った毛が多く生え、葉の裂片はやや幅が狭くて先 が尖がり、鋸歯もやや鋭いとある。 出典・参考文献 ●『原色日本植物図鑑 中 草本編U 離弁花類』 保育社 ●『検索入門 野草図鑑6 おきなぐさの巻』 長田武正著 保育社 ●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館 ●『山渓ハンディ図鑑 1 野に咲く花』 山と渓谷社 ☆花の詩メモ☆ 03年近所の休耕田で初めて写したが、キツネノボタンのつもりで写していた。茎に密生する毛がきらきら光っていた。ケキツネノボタン もキツネノボタンも、花だけ見ていたのでは全く見分けが付かない。痩果と茎の毛をもって同定する事になるが、写真を拡大して初めて、 痩果の柱頭が鈎になっていない事に気が付いた。手持ちの図鑑を調べて見ると、≪ケキツネノボタン≫と在った。初めてその存在を知 った。葉の様子は、この時点ではキツネノボタンとの違いがよく分からなかった。キツネノボタンは、其約3ヵ月後に、これまた初めて確 認出来た。この草本の葉の形は、全体に細めで鋸歯が粗ら粗しい。タガラシはすぐに見分けられる四角っぽい葉をしている。 キツネノボタンは、全体に丸みがあり牡丹の葉に良く似ている。その二つの中間の形と言って良いかとも思う。草本全体に毛深く、白く 長い毛が目立つ。そして、集合果の先の柱頭は鈎状に大きく曲がらず棘状に成っているが、心持曲がっている程度。『神奈川県植物誌 2001』には、痩果は扁平で縁に稜があるとしているが、『検索入門野草図鑑6 』では両ヘリに不明の稜線』とあるが、果実の稜を確 実に観察できていないので、07年の課題。 |
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(2段)花弁基部の影のように見える部分は蜜かな?とも思えるが 撮影した当初は基部に蜜腺があることを知らなかったので観察できていない。 ウマノアシガタからみると花弁は細い。葯が弾けて柱頭の先に花粉が付いている。 (3段)蕾の様子。萼には長い毛がある。タチゲキツネノボタンとよく似ている。 (4段)萼は反り返る。ウマノアシガタの萼とは比較にならないほど大きい。 茎にも白い伏せた毛が確認できる。 (5段)柱頭の先は殆ど曲がっていないのが特徴。刮ハの縁に細い稜と思える部分がわかる。 稜については、特に観察をしていなかった。柱頭の形でもほぼ同定可能と思える。 (6段)茎の中間あたりの密生する毛。開出する毛がきらきら光っていた。 茎下部の毛の観察は出来ていない。 (7段)上部に近い葉の様子。葉はキツネノボタンと比較すると全体に裂片が狭く 尖っているのがわかる。3出複葉。小葉は更に深く2〜3裂しているせいか鋸歯も尖って見える。 (8段)中間あたりの葉の様子。キツネノボタンのはより葉シャープさを感じるが 葉だけ並べられると・・・・果たして見分けられるか否か自信は全くない。
(2段)開花したばかりと思える頭花。5この萼片はまだ反り返っていない。 (3段)葯が弾けて柱頭の先に付着している。花弁が6個あるが、残存花柱の形から 変異の範疇と考えた。このころの萼片はすでに反り返って上からは見えない。 (4段)痩果の様子。痩果の縁に稜があるのが見える。痩果が心持曲がっているのもありそうだ。 痩果の縁の稜がよくわかる点でケキツネノボタンと同定した。 (5段)茎には毛があるのが見える。茎だけ見るとタチゲキツネノボタンとの区別は難しい。 (6段)中間あたりの葉。3出複葉。小葉はさらに2〜3深裂している。 全体にシャープに感じる。
撮影してみると、蜘蛛の糸が・・・・・。良くある出来事。 (2段)柱頭の先が曲がっていないのが確認できる。既に萼片は下垂している。 (3段)まだ熟していない痩果。柱頭の先が曲がっていないのがよくわかる。 (4段)柱頭の先が曲がっていないのは確認できるが、稜についてはこの画像からは 確認できないが『検索入門 野草図鑑6』の解説の様に不明な稜線があるとある。 撮影した当初は稜のことを知らず、詳細な観察をしていなかった事が残念である。 (5段)画像を拡大すると、葉柄や葉軸には斜上毛が確認できた。 葉は3出複葉、さらに小葉は2〜3深裂している。尖って見える。 |
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種別(け) 科別(き) FLORA HOME | Last update 09・4・19 | 広島県 |
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