ランプランツス・ロセウス 
ハナミズナ(ツルナ)科 ランプランツス属
通称 マツバギク 
学名 Lampranthus roseus (Willd.) Schwant.

ランプランツス・ロセウス(ロゼウス)は、南アフリカ原産で78種が分布するマツバギクの仲間。低度多肉質の小低木らしい、幹は直立
または伏すが、高さは40〜60センチ程になるそうだ。葉は3稜形、円筒形、半月形など。花は大輪で、白、黄色、桃色、赤、紫色、花
弁状仮雄蕊は質は薄く光沢がある。春から夏にかけて咲く。寒冷地では防寒が必要らしいが、ランプランツスも耐寒性があり丈夫な植
物らしい。色の綺麗な交配種があるそうだ。属名のランプランツスはギリシャ語 lampros =輝かしいの意味と anthos=花の意味に由
来するそうだ。葉の長さは2・5センチ、幅4ミリ程で3稜形をしている。乳状突起は見当たらない。花柄は4センチ、花径4センチ前後。
花色は紅紫色。園芸名紫宝=シホウ[L. zeyheri ( Salm-Dyck) N. E. Br.]の花と図鑑での絵合わせではよく似ており区別ができない
が、初冬咲きで葉は粉白帯びるので区別できそうである。
ランプランツス・ロセウスは、
『園芸植物大事典 4 小学館』によると、[L. multiradiatus (Jacq.)N.E.Br.] と同種とする見解もあ
るそうだが、その学名の品種は図や解説がなく不明。
●ロセウスの花は濃い紅色で春咲き品種。花径3センチ。硬い茎でよく分枝し高さは40センチになる。
●キンウジョク=オレンジムーンの花は鮮橙色で春咲き。花径4センチ。生長力旺盛。高さは40センチ。
●バリアビリスの花は濃い紅色で春咲き。花径3センチ。生長力旺盛。高さは30センチ程になる。
●シホウ[L. zeyheri ( Salm-Dyck) N. E. Br.]の花は紅紫色で初冬咲き。葉は粉白帯びる。

『NET情報』によると、現在はハナミズナ科に変更されているそうである。ハナツルクサ(ハナズルソウ)のサイトに掲載済み。


出典・参考文献
●『園芸植物大事典 4』 小学館
●『サボテン・多肉植物 ポケット事典』 NHK出版
●『神奈川県植物誌 2001] 神奈川県立生命の星・地球博物館




☆花の詩・メモ☆

ロセウスの花色について図鑑解説では、パールピンクと濃い紅色と分かれるが、どちらが該当するのか否か分からない。私の見た物の
中に、パール帯びたピンク色としてよいのか良くわからないが、淡いピンク色であった。外国サイトではどちらの花色もHITする。
『園芸植
物大事典 4』
によると、メセンブリアンテマ類の大きな特徴は、花と果実の構造だそうだ。一般に本来の花弁は欠けているという事のよ
うだ。花弁と思っていた部分は、仮雄蕊ということである。マツバギクは全て同じものと思っていた。この度、四季咲き性の耐寒マツバギク
と春咲きとは属が違う事を知った。春咲きの草本は草丈が30センチ以上有るものもあり、耐寒マツバギクとはだいぶ違う様である。花だ
け見ると見分けが付かず判らなかったが、私見ではあるが花弁の量が異なる様に思う。花弁はランプランツスの方が八重のように重なり
レイコウより多いと思う。NET情報では、春咲き種をサボテンギクとも言うそうだが、一般にはどちらも含めてマツバギクと呼んでいる。



*画像転載禁止*



●淡いピンク色の頭花=市営住宅沿道の土手に植えてあったもの

花弁状仮雄蕊は淡いピンク色で量が多い。雄蕊の花糸が濃い紅色でとても愛らしい花と感じた。

ランプランツス・ロセウス=撮影04・5・31




●桃色の頭花=市道の縁にある花壇に植えてあったもの。撮影は6月末花は1〜2輪咲いていた。

(1段)花弁に見える部分は、花弁状仮雄蕊で2〜3列並んでいるが量が少なく感じた。
ランプランツス・ロセウス=撮影04・6・29

(2段)葉は3稜形。乳状突起は見当たらない。
ランプランツス・ロセウス=撮影04・6・29




●紅紫色の頭花=市営住宅沿道の土手に植えてあったもの

葉、果実、果床等の観察をしてみた。果実や種子の詳細な観察は出来ていない。

(1段)レイコウと花色はそっくりであるが、花弁は八重になっている点が異なる。
花弁に見える部分は、花弁状仮雄蕊と言うことらしい。
花柱を確認していないが、子房室数と同数の花柱があるのが基本とある。

ランプランツス・ロセウス=撮影05・6・27

(2段)萼状裂片が5裂の多肉質の花床となっている。メセンブリアンテマ類の特徴。
本来の萼は欠けているのも特徴らしい。

ランプランツス・ロセウス=撮影05・6・27

(3段)まだ熟していない果実と思える。花床に埋もれた通常は不完全3〜5室の子房らしい。
この画像のものは5室のようである。

ランプランツス・ロセウス=撮影05・6・16

(4段)茎は直立するようである。葉は対生で長さ2・5程度、幅は4ミリ程度の3稜形。
ランプランツス・ロセウス=撮影05・6・16

(5段)葉は3稜形で、表面に白い点が見えるが乳状突起ではない。
ランプランツス・ロセウス=撮影05・6・16
種別(ら)  科名(は)  FLORA  HOME Last update 09・4・25 広島県



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