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トロロアオイ属はフヨウ属から分離された。属の萼は早落性で葯が雄蕊筒に密着している。葉は互し掌状に分裂し長い葉柄がある。花は葉腋に 単生するか頂生の総状花序につけ、果実は刮ハ。 オクラは東北アフリカ原産。オクラの名前は現地語からきているそうだ。日本への渡来は江戸時代末期。トロロアオイ属の1種で果実を食用にす る為に栽培され、多数の栽培品種がある。熱帯では多年草で高さ5〜6メートルになるものがあるそうだ。日本では一年草扱い、高さは1・5〜2 メートル。茎は直立して3〜4本の側枝を出す。葉は互生、掌状に3〜5裂する。花弁は合弁の両性花。太い花柄のある花は、葉腋に1個づつ付 き、8〜12個の線形で早落性の小苞がある。萼は薄い苞状で5歯がある。雄蕊は柱状に合着し花柱を包む。花色は黄色、花冠の基部はワイン 色。早朝に咲き、午後には萎む半日花。刮ハは緑色が普通であるが、クリーム色や赤色もある。刮ハは細長い。輪切りにした形は円形〜五〜九 角形まである。別名のオカレンコンの名は、此の切り口がレンコンに似ている事による。厚さには強いが霜に遭うと枯れてしまう。若い刮ハはトロ ロ風味のぬめりが特徴。栽培品種は ●‘クリムソン・スパインレス’=早生品種。刮ハは緑色。八角形。品質がよく露地栽培に適す。 ●‘グリーン・スター’=早生矮性品種。刮ハは濃い緑色。五角形。多収穫品種。 ●‘シマオクラ’=果実の収穫が遅れても柔らかい。 ●‘ベニー’=赤実のオクラで食用にする。 ●‘赤峰’=赤実オクラ。花オクラともいわれ、生け花に用いられる。刮ハは真紅で先が湾曲する。葉柄、茎葉脈とも光沢のある緋赤色。 ●‘パーキンズ・マンモス・ロング・ポット’=中早生の高性品種。刮ハは緑色。丸みのある八角形。ハウス栽培に適している。 ●‘ホワイト・ベルベット’=別名‘レディー・フインガー’。中早生品種。刮ハは白色に近い淡い緑色。丸型の五角形で細長い。 ●トロロアオイとオクラの種間雑種の固定種=根から和紙をすく時に使う[ネリ]と、茎から繊維が採れる事から糊麻ともいわれる。 又刮ハ付きの茎は、乾燥して漂白、着色したものをドライフラワーとしても利用される。 画像掲載しているシマオクラの品種は、上記大事典には掲載がなく図鑑での照合は出来ていない。 出典・参考文献 ●『園芸植物大事典 1 』 小学館 ●『園芸植物大事典 3 』 小学館 ☆花の詩 メモ☆ 以前はオクラをどうしても食べられなかった。我が家では食卓に上ることは全くなかったが、最近は知人が採れたての柔らかいものを呉れる。その 時だけは煮びたしにして食卓に上る。娘と私だけが食べる。然し利用価値は高くオクラの煮びたし、オクラのテンプラ、オクラの茶碗蒸し等など。夏 の滋養にもってこいの野菜。オクラのヌルヌルする部分に、栄養価があり、カルシューム、カロチン、ペクチン、鉄分、食物繊維等を含み、整腸作用 やコレステロールを減らすなど、効能は優れもの。其の季節に取れる旬の物は、其の時期に適合した滋養分を含んでいると聞いた事がある。この 近辺では、畑は勿論、鉢で栽培されているお宅をたまに見かける。下記は畑で栽培している知人から聞いた特徴である。●オクラの花は、アオイ科 全般良く似ている。オクラの果実は収穫が遅れると硬くて食べられないのが難点らしい。八百屋で買って食べる分には、柔らかいものばかりで全く 問題はない。果実には緩い稜が有り断面は星形。●シマオクラの花はオクラと見分けが付かない。顕著な違いは果実にあるそうだ。この果実は収 穫が遅れても硬くならないのが特徴らしい。稜が目立たず断面は丸いらしい。その他●赤い果実のオクラ‘ベニー’も彼女の畑に植えてあった。 |
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(2段)花弁基部、柱頭は暗赤色。花弁は黄色。裏面も黄色。 葯が雄蕊筒に密着しているのが特徴。 (3段)柱頭の様子。 (4段)長い葉柄があり、葉は掌状に分裂している。
(2段)花の様子はオクラと見た目には全く変わらない気がする。雄蕊筒に 密着している葯は、既に落ちて白い雄蕊筒が見えている (3段)線形のものは小苞である。 (4段)拡大してみた。8〜12個の線形の小苞は早落性らしい。 |
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