ヤマキツネノボタン
キンポウゲ科 キンポウゲ属
 
学名 Ranuncalus silerifolius H. Lev. var. quelpaertensis (H. Lev.) Sig. Tanaka 

ヤマキツネノボタンは比較的山間の湿地に生え、茎に斜上毛が多いものを言う。キツネノボタンの毛の多少は連続的に変化があり、
はっきりと区別は出来ないそうである。ヤマキツネノボタンの学名は、キツネノボタンの学名を変更されたときに、長く措置されず其の
ままになっていたそうである。
『長野県植物研究会編 長野県植物誌1997』により変更され、茎の毛は斜上毛、もしくは開出を散生
するとしているそうである。
『神奈川県植物誌 2001』では散生する程度の毛は、キツネノボタンと分ける必要は無いとしている。学
名出典。
『山渓ハンディ図鑑 野に咲く花』によると、茎が細く、斜上する毛があるものをヤマキツネノボタンとして分ける見解もあると
ある。


出典・参考文献
●『日本の野生植物 U 草本 離弁花類』 平凡社
●『神奈川県植物誌 2001』 神奈川県立生命の星・地球博物館
●『山渓ハンディ図鑑1 野に咲く花 』 山と渓谷社





☆花の詩・メモ☆


撮影したころはヤマキツネノボタンなど全く知らなかった。キツネノボタンのつもりで撮影してきたが、近くの田んぼの畔等で撮影した
ものは、開出する白い毛が密生しているものばかりだった。掲載している画像のものは、山間部の湿地で水はけの悪い休耕田に生
えていた。茎には斜上する毛が生えていたが、果たしてタチゲキツネノボタンとするべきか否か迷ったが、ヤマキツネノボタンとして
掲載することにした。タチゲキツネノボタンの可能性は否定できない。



*画像転載禁止*



ヤマキツネノボタン=撮影07・8・13
*ヤマキツネノボタン*
茎には斜上毛がある。柱頭は曲がっている点を重視した。。





(2段)茎には斜上する毛があるのが分かる。ヤマキツネノボタンと同定した根拠の画像。
キツネノボタンとするには斜上毛が目立ち、散生すると解釈し難いと感じた。
ヤマキツネノボタン=撮影07・8・13

(3段)茎の基部では開出する毛が目立つ。ケキツネノボタンとするには痩果の柱頭が異なる。
タチゲキツネノボタンとするには茎上部の斜上毛が気になる点で、ヤマキツネノボタンとしたが・・。

ヤマキツネノボタン=撮影07・8・13

(4段)1センチほどの集合果は球形。花柱の先が巻いている。扁平の痩果には稜が無いのが特徴らしい。
ヤマキツネノボタンと思える固体の痩果の形は、キツネノボタンとなんら変わらないそうである。

ヤマキツネノボタン=撮影07・8・13





(5段)葉表。葉は3出複葉。切れ込みは浅く鋸歯はそれほど尖らないと言うことらしいが。
小葉にある葉柄や葉軸には斜上する毛が目立つ。

ヤマキツネノボタン=撮影07・8・13

(6段)葉裏。白味帯びた裏面には伏せた毛がある。黄緑色の様脈。
長い葉柄にも斜上する毛が目立つ。

ヤマキツネノボタン=撮影07・8・13

(7段)葉裏面の伏した毛の様子。葉脈上だけではなく全体にあるようだ。
ヤマキツネノボタン=撮影07・8・13
種別(や) 科別(き)  FLORA  HOME
Last update 09・4・19 広島県


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