アケボノカピタン
マメ科 フジ属
 
学名 Wisteria brachybotrys Sieb. et Zucc.‘Alborosea’
 異名 W. brachybotrys Sieb. et Zucc. f. Alborosea

フジ属についてはヤマフジのサイトに掲載。

アケボノカピタンは花が薄桃色で関東には少ないヤマフジの園芸品種。ヤマフジは短い花序からカピタンとも呼ば
れ、白い花序はシロカピタンという。蔓の巻き方についていろいろ調べると図鑑により記載が異なり混乱する。


出典・参考文献
●『園芸植物大事典 4』 小学館
●『原色園芸植物大図鑑』 北隆館




☆花の詩 メモ☆


花序は、10〜20センチ程度と短い。桃色の蝶型花は大きく感じる。フジやナツフジとは、蔓の巻き上がり方や豆果
の鞘の色等で見分けるらしい。ヤマフジの蔓は手前から右高に巻き上がるので、横から見ると右上に巻いている。
図鑑によっては左巻きと記述してあり迷ってしまうが、これは蔓の巻きの様子を上から見たものだそうだ。その様な
紛らわしい表現をしなくても、巻きつかれた幹や枝を真っ直ぐ立てて判断すれば、例え上下逆様に見たとしても、右
が上がっている。逆になっても必ず右が上がっている。学者は、何故上から見るんだろう不思議だ。若しかすると、
巻きつかれた幹や枝を横一に見て判断する人が居るとすれば、確かに巻き付き方の見方が変わる。ど素人の私は、
巻き付かれた幹を横一にして判断する人が居るかもしれない(失礼)と思うと、一理有るかもしれない等と一人で面
白がっている。(笑)


5・7・4
ここ瀬戸内地方は、長い間カラカラ梅雨となり、水がめは50%切りそうになってしまった。取水制限が始まる寸前に、
脅威の大雨が降った。この時期に、淡いピンクの藤が咲いて居るのを前日見つけていた。駐車する場所が無く、し
ぶしぶ帰宅。翌日4日の朝8時前は、まだ小降りだったので、この雨で咲いているピンクのヤマフジが散っては拙い。
勿論出かけて写してきたが、着いた頃には、強風と叩きつける雨に成ってきた。お陰で意気込んだ割には、ピントの
甘い写真になってしまた。残念。
何時もお邪魔する掲示板に、この時写したヤマフジの同定を依頼した。回答者によって巻きつき方の解釈が、真反
対意見となった。是は学者の解釈でも区々である。然程問題は無い。結局はヤマフジで私の同定は間違っていなか
ったが、仮にAさんとする回答は、写真の蔓の巻きつき方は、時計周りの逆でヤマフジを、≪私はその巻き方を、右
巻きと解釈する。≫と発言された。勿論其れはそれで正しいが、同定を≪フジ≫とされたが、他の人から図鑑などを
引用して、正しい同定の解釈の仕方も掲載して戴いたので良かった。≪私は、右巻きと解釈し、この木本は≪ヤマ
フジ≫です。≫であれば納得だったが、結果その回答者の同定アドバイスは、間違いと言う事になり、ご自身も認識
を改める事が出来ただろう。
同定を依頼して来られる花大好きの方々に、最終段階での誤った同定をする事は、出来るだけ避けたいのは全員
同感の筈。この様な事象は、寧ろ回答者にとっても可也勉強になる。

09・1・12
シナフジと特徴がよく似ていることに、アケボノカピタンではないのでは?と迷ったりした。シナフジにも桃色花を咲か
せる‘ロセア’があるらしいが、シナフジの花序は30センチ程度にはなるそうで、公園の木本の花序はすべて短い
点からアケボノカピタンと同定している。図鑑には画像がない、NETには全く情報がない。

09・8・29
05・7・4の書き込みの件で、持ち合わせておられる図鑑によりこのような回答が出たと今日はじめて認識した。とい
うのは、今まで全然開いた事のない園芸植物図鑑が数冊あり、その中の2冊を開いて見て驚いた事がある。そのい
ずれにも蔓の巻き方が何と左巻きと掲載されている。これは学者の解釈の仕方で間違いと言えないのかもしれない
が、相当紛らわしく混乱する事を知った。
ヤマフジは左巻きと掲載のある図鑑は、『原色園芸植物大図鑑 北隆館』と『原色図譜 園芸植物 平凡社』



*画像転載禁止*



アケボノカピタン=05・4・29撮影





(2段)花期の過ぎた5月初旬の花は、濃い紅色だった。花序は短い。
蝶形花は結構大きい。藤棚一杯に咲き誇る桃色が華やかである。
萼や花柄には短毛がある。

アケボノカピタン=05・4・29撮影

(3段)奇数羽状の葉。小葉には短い柄がある。
フジのように葉縁は大きく波打たないが、多少波打って見えないでもないが・・・・。
小葉の裏や葉柄、葉軸にはビロードの様な短毛があり白っぽく見える。
小葉は9〜13個あるそうだが観察していない。
アケボノカピタン=05・5・9撮影


(4段))右上がりに巻いている幹。≪上から見て時計の逆周り≫

アケボノカピタン=05・5・8撮影




(5段)果実は15センチ。落下していたもの。
硬い鞘を叩いてみると、乾いた音がして木の様だった。

アケボノカピタン=07・2・8撮影

(6段)裂開した豆果の様子。画像のものは干からびているようだが、
種子は扁平な円形で8ミリ前後。3個入っていた。
部屋にも綿毛が密生して、種子を保護している。密生する鞘の毛はビロード状。

アケボノカピタン=07・2・8撮影
種別(あ)  科別(ま) FLORA  HOME
Last update 09・8・27 広島県



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