ガザニア・ウニフロラ
キク科 クンショウギク属
 
学名  学名  Gazania uniflora (L. f.) Sims
 異名 G. rigens var. uniflora (L. f.) Roessler

ガザニア属は、南アフリカに分布する宿根草。宿根草として栽培されるのが普通であるが、日本では改良種は一年草として扱う。他にも
交配種があるが、販売されている種子は [G.
x splendens Hort.] の学名。此の種は全くの園芸種とのことである。通常は半耐寒性
多年草。株もとから多数の根出葉を叢生する。葉は線形または線状披針形、全縁または羽状全裂また、同一株でも様々な形に変化す
る。地際で木質化する。分枝した短い根茎の先に長い葉柄を伸ばして頭花を単生。朝に開花し午後には閉じる。舌状花は不稔で、多く
は黄色またはオレンジ色、基部に暗褐色の輪状模様がある。管状花は暗色で5個の歯牙縁があり、外側の管状花は完全花で稔性があ
り内側管状花は不稔である。総苞は2列以上で杯状に合生。痩果は繊毛があり、冠毛は花冠より短く2列に並ぶ。属名は人名に因む。

ガザニアの花の多くは大きく、舌状花は不稔。基部に暗色の斑点があり、真珠色に輝いた部分がある。管状花は暗色で小花には5個の
鋸歯があり稔生。痩果には毛があり、冠毛は2列につく。花は午前中のみ開花。葉は基部に叢生か疎らにつき、葉の形は同一株でも変
化する。種子から播いて栽培され、5〜7月頃まで咲く。交雑種 は[パヴォニア] と [リゲンス] の雑種がもとになり、[リネアリス] や[ウ
ニフロラ]、[ニヴェア]等が交配されて今日の園芸種が作出された。生育旺盛、草丈は20〜30センチ。花径は5〜10センチ。開花は春
から夏。巨大輪や1代交配種等が作出されている。

●レウコラエナ
[G. leucolaena DC.]=白い被包があるの意味。茎葉が白い毛で覆われている。葉は細いへら形。花径6〜7センチ。暖
  かいところではよく越年する。
●ピグマエア[
G. pygmaea Sond.]=矮小の意味。基部は木化、短い茎を分枝する。基部から線状の葉を多数出す。本種は若干の変
  種があり、マクラタは薄いクリーム黄色で基部に暗色の斑点があり、裏に紫色の条が入る。ルテアは、花はかなり大きい。また総苞片
  に変化が激しく、短いものや長いもの基部がカップ状のものがある。舌状花は12〜16個ぐらい。
リゲンス [
G. rigens (L.) R.Br.]
=異名[G. splendens Hort. angl. ex E. G. Henders. et A. Henders.]=硬直なの意味。根茎は極短く横
  に這い丈は40センチ程度、葉の表面は有毛で銀白色(図鑑によっては葉表は緑色)、裏面は白色密毛で覆われる。葉は細い卵形。茎
  は20〜30センチ。葉は10〜15センチ、全裂または羽状分裂し、縁は反転する事がある。舌状花の基部に黒色斑点があり、総苞は
  球状になる。6月以降秋まで咲く。図鑑によっては、春から初夏に花径7センチの黄色の花をつけるとある。
●ピンナータ [G. pinnata Less.)=和名 ハネバクンショウギク。羽状の意味。葉が羽状に分かれ、裂片は細いが時には単葉もある。
  花は直径10センチ以上になる。変化のある種で雑種もある。
スプレンデンス [G. splendens Hort.]=輝いたの意味。旺盛に生育する雑種。本種はまったくの園芸種。花径は7〜8センチ。多花
  性。葉は線状ヘラ形で表は緑色、裏面は白色。一重から八重、細い花弁から広い花弁等の変化がある。変種にグランディフロラ、セレ
  クタ、バリエガタなどとある。

●リネアリス [G. linearis (Thunb.) Druce]=異名[G. longiscapa DC.]=和名クンショウギク。常緑の多年草。丈は20センチ、葉は線形
  または線状披針形。全縁や羽状全裂など変化がある。表面は無毛、裏面は白毛がある。濃い黄色かオレンジ色で径8センチ。基部に
  は褐色の斑点がある。管状花は黄色、総苞は無毛。夏から秋に開花。
●ニヴェア [
G. nivea DC.]=異名 [G. bracteata (DC.) N. E. Br ]標高の高い高地原産、丈は25センチ、葉は披針形、全縁または羽
  状尖裂、表面は緑色、裏面は銀白色、花径5〜6センチ、辺花は雪白色、心花は濃い黄色。夏から秋に開花。
●パヴォニア [
G. pavonia (Andr.) R. Br.]=本属の中で最も美しい。園芸種の親の一つ。根出葉は縁が4〜6個の羽状に切れ、先端の
  裂片は突出、裏面は白軟毛の覆われる。花は赤またはレンガ色。辺花の基部は暗色を含む褐色。

●ウニフロラ [
G. uniflora (L. f.) Sims=異名[ G. rigens var. uniflora (L. f.) Roessler 丈は15〜20センチ。白い毛に包まれた多数
  の葉を叢生。葉形や毛茸(もうじ)の稜は変異が多い。辺花は黄色、基部に斑紋はない。リゲンスの変種として扱われる事もある。南ア
  フリカ原産。

『[園芸植物大事典 小学館』では、リゲンスの異名スプレンデンスとあり、『原色園芸植物図鑑 保育社 』では別種扱いで掲載されている。
『原色図譜 園芸植物 平凡社』ではスプレンデンスの交配親の一つになっている。現在では交雑種の学名はどちらでも良いのか如何なの
だろう??
『山渓カラー名鑑 園芸植物』によると、園芸種などは[G. rigens ] に入れられている。


出典・参考文献
●『園芸植物大事典 1』 小学館
●『原色園芸植物図鑑 T 一・二年草編』 保育社
●『原色園芸植物図鑑 U 宿根草編 1』 保育社
●『山渓カラー名鑑 園芸植物』 山と渓谷社



☆花の詩・メモ☆

04・5・7
喫茶店の花壇一杯に太陽をしっかり浴び乍、花壇の壁面に沿って垂れ下がって咲いていた。この様に仕立てると見事である。品種名は長
い間不明のままだ。茎が垂れても花柄は20センチ近く立ち上がる。我家も同じ種類のガザニアが有る。我が家では既に20年近くも頑張っ
ている。瀬戸内の温暖地方とはいえ、冬には時折雪も降り、霜の降りる季節も遣って来る。それでも一度も枯れる事も無く、特別手入れもす
る事も無く、毎年咲いている。我が家では庭木の下草として地植えをしているので蔓延り過ぎは困りもの。痛んだ茎は切ってしまう。間引くと
言う感じである。茎は這って広がる、地面に広がるので落ち葉が溜まってしまい掃除がし難いのが難点である。

09・3・28
ガザニアの色々な品種に出合っているが、実のところなかなか同定できずにいる。上記図鑑に掲載されている品種のものをNET検索しても、
なかなか一致しない。取敢えず確実に同定できたものを掲載している。当≪花の詩ずかん≫では宿根ガザニアとして掲載していたが、宿根
ガザニアという品種が有るわけではないので、品種毎の掲載に訂正しているが、品種の特定を殆ど出来ない・・・・。



*画像転載禁止*



●ガザニア・ウニフロラ
 丈は15〜20センチ。白い毛に包まれた多数の葉を叢生。葉形や毛茸(もうじ)の稜は変異が多い。辺花は黄色、
基部に斑紋はない。リゲンスの変種として扱われる事がある。南アフリカ原産。『園芸植物大事典 1 小学館』





















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